
端的に言えば差し出がましいの意味は「必要以上に関わること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
日本語学を学び学習ライターを経験したfleurを呼んです。一緒に「差し出がましい」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/fleur
小学校の頃の趣味は広辞苑を読むこと。日本語学を専攻し、出版社で校正を担当した経験も活かしわかりやすい日本語解説記事を発信する。
「差し出がましい」の意味は?
「差し出がましい」には、次のような意味があります。
[形][文]さしでがま・し[シク]必要以上に、他人のことに関与しようとする。出過ぎた感じである。「―・いことを言うようですが」
[派生] さしでがましさ[名]
出典:デジタル大辞泉(小学館)「差し出がましい」
「差し出がましい」は本来は良い意味でも自分の関わるべき範囲以上に他人に関わることを指しました。
これは言葉の意味が変わったというよりは、他人の事情を気にしすぎることに対して良いイメージを持つ人々が減ったことが関係するかもしれませんね。
しかし、現代では辞書の意味のように「出過ぎた感じ」などネガティブな意味で使われることが多くなりました。他者の行為を否定するときよりも、ビジネスの場など謙虚な姿勢を示す場面で使います。
「差し出がましい」の語源は?
次に「差し出がましい」の語源を確認しておきましょう。「差し出がましい」は、「差し出る」と「~がましい」が組み合わされた言葉です。
「差し出る」は人物に限らず前へ出る、突出するという意味があります。「~がましい」は状態を表す単語の名詞形の後ろにつき、その状態に近い様を示す接尾語です。「押しつけがましい」「言い訳がましい」など、主にネガティブな意味を持つ単語に使われます。
これらを合わせて「前に出てくるようだ」という意味になるので、他人のことに余分に関わることを表すようになりました。
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