
1.大学院に苦労して入学して、志望していた現代文学を専攻しているのに、研究もろくにせず徒に時間を過ごしていると将来をすべて棒に振ることになるぞ。
2.現状のままでもプロジェクトは十分うまくいっていたところを、徒に手を加えすぎて今では失敗寸前のところまで来てしまった。
3.いくら情報をネットで検索したところで、徒に株式投資に手を出すと痛い目に会うから十分注意した方がいい。
1の例文で「徒に」は「無駄に」「目的もなく」という意味で使われています。「徒に時間を過ごす」という言い方は「徒に」の使い方として頻繁に見られる表現ですので、是非覚えておきましょう。
2の例文は「不必要な」「無用の」と言った意味で使われています。特に必要はなかったのに、余計なことをしたという意味合いです。
3の例文での「徒に」は「不用意に」「よく吟味せず」という意味で使われています。株式投資のようなリスクを伴う行為には熟慮が必要なのに、よく考えずに軽率な判断をした、という文脈で使用されていることがわかるでしょうか?
「徒に」の類義語は?違いは?

「徒に」の類義語を見ていきます。「徒に」は基本的には「無目的に」「無駄に」を意味する言葉ですが、例文で見たように微妙に異なるニュアンスを指す言葉でもあるので、少し幅を広げて類義語をご紹介しましょう。
その1「遊び半分に」
「徒に」は「無目的に」つまり「大した目的もなく」という意味でした。これは言い換えれば「遊び半分に」という意味です。
遊び半分に人の気持ちをもてあそぶもんじゃない。
どうでしょうか?この例文の中にある「遊び半分に」を「徒に」と置き換えても問題はありませんね。
\次のページで「その2「無益に」」を解説!/