
端的に言えばはしたないの意味は「みっともない」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んです。一緒に「はしたない」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/AYA
長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「はしたない」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していく。
「はしたない」の意味や語源・使い方まとめ

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「はしたない」と言われた事はありますか?または誰かに言った事、思ったことはありますか?筆者は小さい頃たまに言われてました。「女の子がはしたない」と言われた記憶がありますよ。なので「はしたない」は女性に対してのみ使う言葉かな?というイメージを持っています。今回はそんな「はしたない」について、詳しく解説をしていきますね。
それでは早速「はしたない」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「はしたない」の意味は?
「はしたない」には、次のような意味があります。
1.慎みがなく、礼儀に外れたり品格が欠けたりして見苦しい、みっともないさま。
2.どっちつかずで落ち着かないさま。中途半端である。
3.礼儀に外れていて品がない。下品なさま。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「はしたない」
「はしたない」には、「慎みがない・品がない・みっともない」などの意味があります。端的に言うと「行儀が悪い」といった感じですね。
筆者も小さい頃から言われていて、「どうして女の子しか言われないんだろう」と子供ながらに素朴な疑問だったのですが、意味を見てようやく理解できました。「品格・行儀」は女性に対して使われがちな言葉ですね。男性だったら「下品」になるのでしょうか。身だしなみの問題ではなく、所作に対する言葉なんだという事も分かりましたね。注意・叱責で用いられる言葉なので、目上の人に対して使う事はほとんどないでしょう。
「はしたない」の語源は?
次に「はしたない」の語源を確認しておきましょう。
「はした」とは、「端」と書き「数が揃わない端数・中途半端な」ことを表す言葉です。中途半端で収まりが悪いさまを「恥ずかしい・身の置き所がない」と例えるようになったことから転じて「行儀が悪い」になったとされていますよ。
次に「ない」を見ていきましょう。この「ない」には実は3種類の意味がありますよ。形容詞の「無い(ない)」で「存在しない」の意味を持ち、「効果がない・意味がない」などに使われていますよ。二つ目は否定を表す助動詞の「ない」です。「走らない・言わない」などと使われますよ。三つ目が接尾語の「ない」。「甚い」という意味で「不甲斐ない」など、その意味を強める形容詞を作る役割を担っています。では、「はしたない」の「ない」はどれでしょうか。三つ目の接尾語の「ない」なので、「はした」を強める意味で、「かなり行儀が悪い」といった感じで「はしたない」の言葉は成っていますよ。
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