
その2「遠慮深い」
こちらも類義語にはなるものの、「慎ましい」と同じ理由で「恭しい」と区別ができる言葉になります。
「遠慮深い」というのは「性格的に控えめ」な様子、「謙虚な性格」を示す表現です。つまり、相手への敬意にかかわらず、自分の性質上、礼儀正しく丁寧な態度となっている場合に使うのがベストと言えます。
そして「遠慮深い」も「慎ましい」と同様に、気質を表す表現であるため「性格」や「人」「女性」といった表現に繋げることができ、「恭しい」との違いが明確ですね。
繰り返しとなりますが「恭しい」の場合は「相手を敬って」という前提が必要になるため、類義語との区別に迷った際は、その点に着眼してみるとより適切な表現が可能になるでしょう。
「恭しい」の対義語は?
「礼儀正しい」が恭しいの意味になるので、対義語として真っ先に挙げられるのが「無礼」という言葉ですね。
その他、単に失礼な態度である場合に「無礼」という表現に加えて、「不自然に丁寧すぎて、かえって失礼」という意味の「慇懃無礼」という表現もあります。
相手のことを考えすぎるあまり、「慇懃無礼」と思われてしまう…そんな悲しい事態を招かないよう、礼儀もほどほどにしておくことが大切ですね。
「恭しい」は英語で「respectful」
「相手への敬意」が前提とし、礼儀正しい様子を示す英単語「respectful」がピッタリですね。他にも「deferential」「reverential」も同様の意味を示す単語として挙げられます。
以下に例文を挙げていますので、確認してみましょう。
He acts always in a reverential manner.
彼はいつだって恭しい態度で行動する。
I learned many things from her respectful attitude.
彼女の恭しい態度から、多くのことを学ばせてもらったよ。
The student bowed deferentially.
生徒は恭しく一礼した。(bowは「お辞儀する」)
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