この記事では「絶望」について解説する。

端的に言えば絶望の意味は「望みがないこと」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

小説好きで言葉の意味を調べるのが趣味な山田を呼んです。学生時代は塾講師もしていたぞ。一緒に「絶望」の意味や例文、類語などを見ていこう。

ライター/ぜーた

小説が好きで、日々日本語について調べたりしています。学生時代には塾講師の経験もありWEBエンジニアとして勤務中。冬はコタツ、夏はクーラーの効いた部屋が大好きなインドア派。

この記事が学びになるように精一杯解説する。

「絶望」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「絶望」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「絶望」の意味は?

「絶望」には、次のような意味があります。

1.[名](スル)希望を失うこと。
2.全く期待できなくなること。「深い絶望におそわれる」「将来に絶望する」

出典:goo辞書「絶望」

「絶望」は「ぜつぼう」と読み、「希望を失うこと」「可能性を失うこと」という意味を持ちます。難しい漢字なので、間違えずに読めるようにしましょう。「絶望」は「希望を失うこと」という意味で「人生・将来に期待を持つことができないネガティブな心理状態」というニュアンスがあります。つまり、ただ「悲しい」などの軽いネガティブな表現で使うと間違いになってしまうので、気をつけましょう。

「絶望」の語源は?

次に「絶望」の語源を確認しておきましょう。「絶望」は「絶」と「望」の2つの漢字から成り立っています。それぞれの漢字の意味を見ていきましょう。「絶」には「たえる」「なくなる」というネガティブな意味があり、「望」には「願う」「あらまほしく思う」というポジティブな意味があります。


その2つの漢字を合わせて「願いなどがなくなる」や「望みがなくなる」となり「将来への可能性を失う」などと転じました。

\次のページで「「絶望」の使い方・例文」を解説!/

「絶望」の使い方・例文

「絶望」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.彼はあらゆる絶望を乗り越え、インターハイ優勝を果たした
2.残り時間2分で5点差のサッカーのゲームは絶望的だ
3.彼は受験に落ちたことで人生に絶望している

「絶望」を利用する際のポイントは「望みを失うほどのネガティブな表現で利用すること」です。つまり、「人生において希望の可能性が完全に断たれた場合」や「将来に対しての望みや期待が全てなくなった場合」に利用することができます。「少しだけ悲しい状況など」で絶望を使うと、負の意味が強くなってしまうので、不適切な表現です。

「絶望」の類義語は?違いは?

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「絶望」の類義語には「悲観」「失望」「厭世」などがあります。例文と一緒に詳しく見ていきましょう。

その1「厭世」

「厭世」は「えんせい」と読み、「この世・人生をいやなものに思うこと」という意味を持ちます。「あきる・いとう・いや」という意味を持つ「厭」という漢字と、「世の中」「世界」という意味を持つ「世」という漢字から成り立っているので、そこからも意味が推測できますね。


「絶望」との違いは、「絶望」が「将来への期待がなくなっている様」なのに対し、「厭世」は「人生や世の中を悲観し、生きているのが嫌になっている様」を指します。つまり、「厭世」は「人生そのものを悲観している状態」で、「絶望」は「希望がなくなっている状態を表している言葉」なのです。混同しないよう、気をつけて利用しましょう。

\次のページで「その2「悲観」」を解説!/

その2「悲観」

「悲観」は「ひかん」と読み、「事態を暗い向きに見ること。」という意味を持ちます。「心にいたみを感じてなげく・かなしむ・かなしい」という意味を持つ「悲」という漢字と、「見る立場・みかた」という意味を持つ「観」という漢字から成り立っているので、そこからも意味が推測できますね。「絶望」との違いは、「絶望」が「可能性がなくなっている"状況"を表していること」なのに対し、「悲観」は「物事を暗い向きに見ること」、つまり"主観的な観測"を指します。混同しないよう、気をつけて利用しましょう。


下記の例文を読んで、用法をより理解しましょう。

1.厭世的になっている彼は、周囲の励ましに耳を傾けてはくれなかった

2.彼は自分の将来を悲観しているので、きっと良い結果は出ないだろう

「絶望」の対義語は?

「絶望」の対義語には「希望」などがあります。例文と一緒に詳しく見ていきましょう。

「希望」

「希望」は「きぼう」と読み、「未来に望みをかけること」という意味を持ちます。「ねがう」「こいねがう」という意味を持つ「希」という漢字と、「望む」という意味を持つ「望」という漢字から成り立っているので、そこからも意味が推測できますね。「絶望」が「将来への可能性をなくしている状態」であることにに対し、「希望」は「未来への望みをかけること」を意味するので、対義語として数えられることが分かりますね。


下記の例文を見て、用法を確かめましょう。

1.有名なチームからやってきた彼は、僕たちサッカー部の希望だ

2.春からの新生活は、希望と出会いに満ちている

3.僕らの希望を乗せて、そのロケットは飛び立った

「絶望」の英訳は?

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「絶望」の英訳は「despair」という英語で「ディスパイヤー」と読みます。

\次のページで「「despair」」を解説!/

「despair」

絶望の英訳は「despair」で、「〇〇に絶望する」というのは「I despair at 〇〇」と表記できます。もう少し普通な言い方だと「I disappointed at ~」となるので、使い分けられるようにしましょう。他にも、「hopeless」という単語もあります「hope (希望)」が「less(無い)」という英単語なので、意味も分かりやすいですね。下記の例文で、それぞれの使い方を見ていきましょう。

1.I despair at the world because of your death
(私はあなたの死によってこの世界に絶望している)

2.I'm disappointed in the world because I can not pass the exam.
(私はこのテストを通過できなくてこの世界に絶望している)

3.The world is hopeless
(私はこの世界に絶望している)

「絶望」を使いこなそう

この記事では「絶望」の意味・使い方・類語などを説明しました。

「絶望」は、「将来への可能性がゼロになる」という意味であることが分かりましたね。類義語である「厭世」との使い方やニュアンスの違いをしっかりと理解して利用しましょう。

この世の中に絶望することがあるかもしれません。でも「可能性がゼロ」になっている状態ってなかなかないと思います。嫌なことがあっても前を向いて生きたいですね。

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国語言葉の意味

「絶望」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

この記事では「絶望」について解説する。

端的に言えば絶望の意味は「望みがないこと」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

小説好きで言葉の意味を調べるのが趣味な山田を呼んです。学生時代は塾講師もしていたぞ。一緒に「絶望」の意味や例文、類語などを見ていこう。

ライター/ぜーた

小説が好きで、日々日本語について調べたりしています。学生時代には塾講師の経験もありWEBエンジニアとして勤務中。冬はコタツ、夏はクーラーの効いた部屋が大好きなインドア派。

この記事が学びになるように精一杯解説する。

「絶望」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「絶望」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「絶望」の意味は?

「絶望」には、次のような意味があります。

1.[名](スル)希望を失うこと。
2.全く期待できなくなること。「深い絶望におそわれる」「将来に絶望する」

出典:goo辞書「絶望」

「絶望」は「ぜつぼう」と読み、「希望を失うこと」「可能性を失うこと」という意味を持ちます。難しい漢字なので、間違えずに読めるようにしましょう。「絶望」は「希望を失うこと」という意味で「人生・将来に期待を持つことができないネガティブな心理状態」というニュアンスがあります。つまり、ただ「悲しい」などの軽いネガティブな表現で使うと間違いになってしまうので、気をつけましょう。

「絶望」の語源は?

次に「絶望」の語源を確認しておきましょう。「絶望」は「絶」と「望」の2つの漢字から成り立っています。それぞれの漢字の意味を見ていきましょう。「絶」には「たえる」「なくなる」というネガティブな意味があり、「望」には「願う」「あらまほしく思う」というポジティブな意味があります。


その2つの漢字を合わせて「願いなどがなくなる」や「望みがなくなる」となり「将来への可能性を失う」などと転じました。

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