その2「朝の一時は晩の二時に当たる」
一般に「あさのひとときはばんのふたときにあたる」と読みますが、一時を「いちじ」、二時を「にじ」と読む解説もあります。
こちらも「朝は効率よく動けるので、夜なら2時間かかることも1時間でこなせる」と、早起きのよさを表す言葉。「三文の徳」や「朝起き…」と異なり、作業時間に着目してメリットを表現しているのが特徴ですね。
「早起きは三文の徳」の対義語は?
「早起きは三文の徳」には、対義語はないと考えます。ことわざの解説本などでは「長寝は三百の損」を対義語として挙げているものもあるのですが、皆さんはどう考えますか。
確かにこの言葉は、「長く寝ると大損する」といっていますが、裏を返せば「だから早起きしろ」といいたいわけで、むしろ「早起きは三文の徳」と同義といえるのではないでしょうか。
また、ほかに睡眠の効用を表すことわざとしては「寝る子は育つ」や「果報は寝て待て」がありますが、早く起きるデメリットを言っているわけではないので対義語とまではいえないように思います。
その1「An early bird catches the worm.」
「worm」はミミズなどの虫のことで、全体で「早起きした鳥は虫を捕まえる」の意味です。
日本のことわざは人間がお金を入手する例で早起きのメリットを表すのに対し、動物で表しているのが興味深いですね。同じく動物を使って、「The cow that’s first up,gets the first of the dew.」という表現も。こちらは「一番に起きた牛は最初の朝露を味わう」という意味で、少量しかなく貴重な露を入手できることを表しています。
その2「Early to bed and early to rise makes a man healthy, wealthy and wise.」
アメリカの政治家で科学者でもあったベンジャミン・フランクリンの言葉で、「早寝早起きすると健康で裕福、かつ賢くなれる」という意味です。
実際、早起きの効用としては美容や健康に良いとか、記憶力の向上、自律神経が整うなども挙げられることが。とはいえこのベンジャミン・フランクリンの言葉を検証するために行われた実験では、睡眠時間と所得、死亡率には相関関係は見られなかったという話もありますよ。
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