
端的に言えばぶすくれるの意味は「ふてくされる」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んです。一緒に「ぶすくれる」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/AYA
長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「ぶすくれる」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していく。
「ぶすくれる」の意味や語源・使い方まとめ

何かに集中しているといつも「ぶすくれた顔をして」と言われていた私、意味は分かりますか?私にとっては小さい頃から、周りの大人が「ぶすくれるな」などと言っていたのでなじみ深い言葉ですが、もしかして方言なのでは?という疑念も持っていました。今回はそんな「ぶすくれる」という言葉について詳しく解説していきますね。
それでは早速「ぶすくれる」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「ぶすくれる」の意味は?
「ぶすくれる」には、次のような意味があります。
1.ふて腐れる。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「ぶすくれる」
「ぶすくれる」の意味を調べると、かろうじて一つ出てきました。決して「ブスをくれる」でありませんよ。「ふて腐れる」の意味です。「不機嫌なさま・ブスッとした表情」の時に使われますよ。
そして「ぶすくれる」は、やはり方言でした。博多発祥説が有力ですが、九州全域で通じるようなので九州弁ということでしょうか。ただし東北や関東の一部の地域でも使われているそうなので、「標準語ではない共通語」という位置づけになると思います。
「ぶすくれる」の語源は?
次に「ぶすくれる」の語源を確認しておきましょう。
先にも述べたように、筆者の住んでいる九州ではよく耳にする言葉です。子供の頃は「ぶすくれる」=「ブスになる」と本気で思っていました。語源は諸説あるようですが、怒ってブスッとすると「せっかくの美人さんが台無しよ」という意味もあるようなので見当外れというわけではなさそうですよ。ですが語源としては古語の憤る・恨み怒るの意味を持つ「憤む(ふずくむ)」や嫉妬するの意味の「燻べる(ふすべる)」、嫌いの意味の「ぶす」に、不機嫌なさまの「くれる」を合わせて「ぶすくれる」の言葉ができたとされていますよ。
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