国語言葉の意味

「正念場」の意味や使い方は?例文や類語を法学部卒Webライターがわかりやすく解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「正念場」について解説する。ぱっと見ただけでは、読み方が分からない人も多いだろう。これは「しょうねんば」と読む。「せいねんば」ではないので注意しよう。

正念場の意味は、端的に言えば「重要な場面」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

法学部卒でWEBメディアのライターをしている野島を呼んだ。一緒に「正念場」の意味や例文、類義語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/野島レミ

WEBメディアのライターとして活動しており、要点を絞った分かりやすい解説が得意。楽しみながら、知識が身に付くような情報を発信する。

「正念場」の意味や語源・使い方まとめ

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皆さんは「正念場」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?スポーツ実況や、仕事の会話で聞いたという方もいるかもしれません。

「正念場」は意外と耳にする言葉ですが、一方で意味を間違えて覚えている人も少なくないようです。使い方を誤ってしまうことが無いように、「正念場」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「正念場」の意味は?

それでは早速「正念場」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。「正念場」を広辞苑で引くと、このように記載されています。

1.歌舞伎・浄瑠璃で、主人公がその役の性根(ショウネ)を発揮させる最も重要な場面。性念場。性根場(ショウネバ)。
2.転じて、ここぞという大事な場面・局面。

出典:広辞苑 第七版(岩波書店)「正念場」

「正念場」とは簡単に言うと、ここぞという重要な場面という意味です。

もともと歌舞伎や人形浄瑠璃などで、主人公が「自分の持つ力を発揮させる、最も大切な見せ場のこと」を「性根場(しょうねば)」と呼んでいました。この「性根(しょうね)」とは、人間の本質的な性格や気質という意味です。

「正念場」の由来については詳しく後述しますが、この「性根場」が仏教の「正念」という言葉に影響を受けた結果、「正念場」として一般に広がったとされています。

「正念場」の語源は?

次に「正念場」の語源を確認しておきましょう。

正念場の「正念(しょうねん)」はもともと仏教用語です。仏教には悟りに至るまでに行う「八正道(はっしょうどう)」という八つの修行があります。「正念」とはこの八正道の1つです。(ちなみに他の7つは、正見(しょうけん)・正思(しょうし)・正語(しょうご)・正行(しょうぎょう)・正命(しょうみょう)・正精進(しょうしょうじん)・正定(しょうじょう)とあります。)

「正念」は「心を正しく向けること」という意味です。

歌舞伎や浄瑠璃で、演者が役の本質を演じる場面「性根場」を演じるには、「正念」が必要な場面なことから「正念場」と言われ始めました

そこから「正念場」という言葉が一般に広がり、「真価を発揮すべき重要な局面を表す言葉」として使われるようになったそうです。

\次のページで「「正念場」の使い方・例文」を解説!/

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