その2「自尊心(じそんしん)」
「自尊心」とは「自分の人格を大切にする気持ち」を意味する言葉です。例えば「自分の担当業務外のことで上司に批判され自尊心を傷つけられた」というように使用することができます。「虚栄心」はみえを張ってまで自分を良く見せたいと思う、ある意味「自分が大切」だから生まれる気持ちですから、自分を大切に思う「自尊心」と類似している言葉だと言えるでしょう。
しかし「自尊心」は「あの人は自尊心が強くて前向きな人だ」といったようにポジティブな意味で使われることが多いことに対し「虚栄心」は「あの人は虚栄心が強くて困る人だ」とネガティブな意味で使われることが多いので使用場面は異なることをしっかり押さえましょう。
「虚栄心」の対義語は?
最後に「虚栄心」の対義語について説明します。「虚栄心」の対義語を調べたところ明確な対義語はありませんでした。しかし「自分を実質以上にみせようとみえをはる心」という意味から以下の言葉が「虚栄心」の対義語として挙げられると思いますので紹介します。
「謙虚(けんきょ)」
「謙虚」とは「控え目でつつましいこと」「へりくだって、素直に相手の意見などを受け入れること」を意味する言葉です。例えば「先輩、後輩関係なく、誰にでも謙虚な態度で接することを心がけている」というように使用することができます。「謙虚な態度」とは「偉(えら)そうにしない控え目な態度」という意味です。こうした言葉の意味から考えても「虚栄心」と「謙虚」は反対の意味を持つ言葉と言えるでしょう。
「虚栄心」を使いこなそう
この記事では「虚栄心」の意味・使い方・類語などを説明しました。おさらいすると「虚栄心」とはと本来の自分よりも優れて見せようする心情のことでしたね。またネガティブな意味で使用されることが多いということでした。この記事を通して皆さんに「虚栄心」の意味が伝われば幸いに思います。