
端的に言えば虚栄心の意味は「自分を実質以上に見せようと、みえを張りたがる心」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
国文学専攻の大学を卒業し、日本語教師の資格を持つasukaを呼んです。一緒に「虚栄心」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/asuka
国文学専攻の大学を卒業。日本文学や日本語学を学ぶうちに、言葉が持つ意味の奥深さに魅了され、在学中に日本語教師の養成講座を修了する。これまで学んだこと、経験を活かし丁寧に解説していく。
「虚栄心」の意味や語源・使い方まとめ

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皆さんは「虚栄心」という言葉を知っていますか。「虚栄心」と書いて「きょえいしん」と読みます。この記事では「虚栄心」について解説しますので、この機会にぜひ言葉の知識を一つ増やしましょう。
「虚栄心」の意味は?
「虚栄心」と辞書を使用して調べると、次のような表記がありました。
自分を実質以上に見せようと、みえを張りたがる心。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「虚栄心」
「虚栄心」とは上記の通りの意味です。ここでもう少し細かく「虚栄心」の意味を見ていきましょう。上記にある「虚栄心」という言葉の意味の中の「みえ」という言葉を皆さんは知っていますか。「みえ」を漢字で表記すると「見栄」と表すことができ「見た目の姿を意識して、実際以上によく見せようとする態度」という意味になります。
「虚栄心」の語源は?

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続いて「虚栄心」という言葉の語源について確認しましょう。「虚栄心」という言葉は「虚」「栄」「心」と三つの語が結びついてできた言葉です。ここではそれぞれの語の意味を解説しながら「虚栄心」の語源を見ていくとします。
「虚」とは「空虚(くうきょ)」「虚(むな)しい」と読むことができる語です。「からっぽで何もない」「うわべだけで中身がない」という意味でネガティブな意味を持つ言葉となります。「栄」とは「繁栄(はんえい)」「栄誉(えいよ)」「栄(さか)える」と読むことができる語です。「栄」がつく言葉を見ても「虚」とは反対に「栄」はポジティブな意味を持つ語だと伺えますね。
こうした全く反対の語が結びついて「虚栄」という単語になり「中身のない栄誉」つまり「うわべだけの誇(ほこ)り」というような意味になります。「虚栄」の「心」で「虚栄心」という気持ちを表す言葉となるのです。
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