実は決まった使い方が無い「ノワール」!そのわけは?
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「ノワール」という言葉に対して、例文を示して解説するのは非常に困難と言わざるを得ません。唯一の例外が、前述のトピックに出た「ノワール映画」です。なぜ「ノワール」を使った例文は難しいのか、理由を下記で解説していきます。
その1「ノワール」は敢えて使うもの
「ノワール」という言葉は、「黒」「闇」といった意味です。しかし、「黒」という単語の部分を「ノワール」に置き換えたとしても、日常で使える文章とは言えません。つまり、例文として非常に不適切な状態になってしまうのです。下記の例文を読んでみてください。
1.あの黒の服は、あなたに似合うと思う。
2.あのノワールの服は、あなたに似合うと思う。
1は何の問題もない、日常で使える文章です。しかし2の方は、とても「日常的に使える」「万人に通じる」言い方とは言えません。「ノワール」が使用できる場面では、基本的には「ノワール」という単語ではなく、そのまま「黒」「闇」という言葉にしておいた方が良いのです。「ノワール」という言葉は基本的に、意味が理解されにくいことを前提として、敢えて選ばれていると思ってください。
その2 「ノワール」は人の疑問に触れにくい
「ノワール」という言葉は、ビジネスやニュースなどの際にはあまり出てこない言葉です。そのため、人の疑問になりにくいという特徴があります。
ビジネス用語にはやや難解な言葉も多いですが、知らなければ業務に支障が出るため、調べて自分の知識とする人も多いでしょう。しかし、「ノワール」はそういった場面で使用される言葉ではないため、「あのノワールっていう言葉、どんな意味か知らないな」と思われても、調べるまではしないという人が多いです。
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