「騒然」:騒がしく、不穏な様子
「騒然」は人の声や物音が騒がしく、それが不穏に感じられる様子を意味する言葉です。「然」には他の漢字につけて状態を表す語であり、「騒」につけることによって、辺りが騒がしい状態を表しています。
「やかましい」の1・2の意味に加えて、不穏さを感じることを表現できる言葉なんですね。
「かしましい」:人の話す声が騒がしい様子
「かしましい」は漢字では「姦しい」と書き、主に人の声が騒がしく、耳障りであるという意味の言葉です。
「姦」という字の通り、1人では静かな女性も3人集まれば騒がしいという、女性が集まった際の話し声の騒々しさが由来となった言葉で「やかましい」は人だけでなく動物の鳴き声や、物音にも使用できますが、「かしましい」は基本的に人の話し声に対して使用されます。
また、女性に対する蔑視的なニュアンスがとられることもある言葉のため注意が必要です。
「閑静」:物静かで、落ち着いている様子
「閑静」は物静かで落ち着いている様子を表す言葉です。
「閑」と「静」はともに「耳障りな音や声がしない様子」という意味をもっており、まさに「やかましい」とは正反対の騒々しさのない、静かな様子を表しています。
「閑静な住宅街」「閑静な庭」というように特定の場所につけて表現する際に使用できる言葉です。
「おとなしい」:静かな様子、穏やかで従順な様子
「おとなしい」にはいくつか意味がありますが、その中に騒いだりせず、物静かな様子という意味や性格が穏やかで従順な様子という意味があります。「大人らしい」が語源とされる言葉で、大人らしい人というのは物静かで落ち着いているということなんですね。
上記の「閑静」は特定の場所に対して使用する言葉でしたが、「おとなしい」は人や動物に対して使用できる「やかましい」の対義語です。
「うるさい」という意味の方言は?
今回「やかましい」の意味や語源について学んだことで「やかましい」が関西の方言ではなく、標準語であることがわかりましたね。
「やかましい」は方言ではありませんでしたが、「うるさい・やかましい」という意味の方言は日本全国でたくさん存在します。今回はその中から「さしね」と「せからしか」を確認してみましょう。
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