国語言葉の意味

「手を抜く」のはいい意味?悪い意味?語源・例文・類義語などを日本放送作家協会会員がわかりやすく解説

この記事では「手を抜く」について解説する。
端的に言えば、手を抜くの意味は「いいかげんな仕事ですませる」ことです。「工事の手を抜く」など、あまり良くないイメージがある。しかし、その語源は囲碁にあり、本来は悪い意味の言葉ではなのです。
日本放送作家協会会員でWebライターのユーリを呼んです。一緒に「手を抜く」の意味や語源をチェックし、例文や類義語などを見ていきます。

ライター/ユーリ

日本放送作家協会会員。シナリオ、エッセイをたしなむWebライター。時代によって変化する言葉の面白さ、奥深さをやさしく解説する。

「手を抜く」の意味・語源・例文

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さっそく「手を抜く」の意味と語源を確認し、例文で使い方を見てみましょう。

「手を抜く」の意味

まず「手を抜く」の意味を辞書でチェックしましょう。

すべきことをしないで手数を省く。いいかげんな仕事ですませる。

出典:日本国語大辞典精選版「手を抜く」

「手」は非常に多くの意味を持つ言葉です。人が手を使ってすること、たとえば「仕事」「作業」「手数」「手間」などの意味を持っています。また「抜く」には「手順などを省く」「省略する」という意味があるのです。

「手を抜く」「やるべきことをやらずに手数を省く」「いいかげんな仕事ですませる」という意味。これだと「手抜き」という悪い意味あいになりますね。次に「手を抜く」の語源について調べてみましょう。

「手を抜く」の語源は囲碁!

「手を抜く」の語源は囲碁にあります。囲碁用語としての「手」は盤の上に石を置くこと。そして「手を抜く」は、相手が打った手に応じず、そことは直接関係のない場所に打つことです。相手が打ったところに応じないと、その部分では不利になるかもしれませんが、それよりもっと良い一手を打てる場所があるときに手を抜きます。

「手を抜く」のは、「相手の手に惑わされず、全体を見て一番効果的な場所に打つ」こと。本来、「手を抜く」はネガティブな言葉ではなく、むしろポジティブなニュアンスのある言葉だったのです。

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