この記事では「アクティベート」について解説する。

端的に言えばアクティベートの意味は「機能の有効化」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

さまざまな分野の本に触れ、知識を培ってきた「つゆと」を呼んです。一緒に「アクティベート」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/つゆと

子供の頃からの筋金入り読書好きライター。むずかしい言葉や複雑な描写に出会っても、ねばり強く読みこんで理解することをポリシーとする。言葉の意味も、妥協なくていねいに解説していく。

「アクティベート」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「アクティベート」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「アクティベート」の意味は?

「アクティベート」には、次のような意味があります。

《「アクチベーション」とも》
1.活発にすること。促進すること。活性化。機能の有効化。
2.「プロダクトアクティベーション」の略。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「アクティベーション」

上の辞書で引いた「アクティベーション」は「アクティベート」と同じ意味で使います。「アクティベート」「アクティベーション」は、有料のソフトウェアやスマートフォンの初期設定において、機能を有効化して使えるようにすること

多くの有料ソフトは、使用前にハードウェア(パソコンなど)との紐づけが必要です。それがないと、ひとつのソフトを複数のハードで不正に使えてしまうからですね。ソフトウェアとハードウェアの紐づけが正しく行われることで機能が有効となり、使用開始できるようになります。この行為が「アクティベート」です。

「アクティベート」と「アクティベーション」は、もとの英語に直せば、動詞(activate)と名詞(activation)の違いがあります。日本語においてはそのまま名詞形でも、また「アクティベートする」「アクティベーションする」のように動詞形でも使う言葉です。

「アクティベート」の語源は?

次に「アクティベート」の語源を確認しておきましょう。「アクティベート」の語源は英語の「activate」。意味は「活性化する」「活発にする」ですが、「ライセンスを有効化する」という意味にも使います。この用法がそのまま日本にも輸入されたのでしょう。

「activate」の形容詞形である「active(アクティブ)」の言葉の方が、日常生活では浸透していますね。「アクティベート」とは、要は「アクティブにする」ということです。なじみのある言葉でイメージすると理解しやすいかもしれませんね。

\次のページで「「アクティベート」の使い方・例文」を解説!/

「アクティベート」の使い方・例文

「アクティベート」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.検索すると海賊版のソフトも出てくるが、私は正規の価格で購入したソフトをアクティベートして、正当なユーザーとして使用する方が安心できてずっと良いと思う。
2.携帯電話ショップの店員さんに、購入したiPhoneをアクティベートしてもらう。
3.中古のiPhoneを自宅でアクティベートしているのだが、手順の通りにやってもエラーになるということは、前の持ち主がアクティベーションロックしたままなのかもしれない。

1の例文の「アクティベート」は、ソフトウェアの認証をして有効化するという意味です。正当なユーザーは、ソフトウェアを販売するメーカーから保証を受けられます。違法コピーなどの海賊版を使用してトラブルが起きた場合、当然ながらメーカーに対応してもらうことはできません。自身で解決する必要があります(そもそも使用禁止ですが)。

2と3の例文の「アクティベート」は、携帯電話の機能の有効化です。アップル社の端末はアクティベートしないと使えないようになっているそう。日本ではiPhone(アイフォン)が有名ですね。

「アクティベート」はユーザー同士でも行われます。Web会議ツール「Zoom」では、「ミーティング(web上の会議)」の管理者から招待され、そのメンバーになることを「アクティベーション」と呼びますね。ミーティングに参加する機能を有効化するということでしょう。

「アクティベート」の類義語は?違いは?

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「アクティベート」の類義語には「ライセンス認証」があります。

「ライセンス認証」

「ライセンス」には「免許」という意味がありますが、IT業界では「権利」という意味で考えるのが分かりやすいでしょう。ソフトウェアでいえば「そのソフトウェアを使える権利」ですね。

「認証」とは「本人確認」のことです。権利を持っている本人であるか確認することを「ライセンス認証」といいます。

「アクティベート」は、機能を有効化することです。権利を持つ本人であると認められることは、すなわち機能を有効化することですね。つまり「アクティベート」と「ライセンス認証」は、同じ行為であるといえます。

言葉として細かくみると「アクティベート(機能の有効化)」するために「ライセンス認証」をする、という感じでしょうか。

\次のページで「「アクティベート」の対義語は?」を解説!/

「アクティベート」の対義語は?

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「アクティベート」の対義語はありません。

「アクティベート」と逆のできごとは「アクティベートできない」であるため、「エラー」でしかないのです。その事象をわざわざ表す言葉はありません。

ここでは、コンピューター用語において「ソフトウェアの削除」を意味する「アンインストール」と、対義語と勘違いしそうな言葉の「ディアクティベート」を紹介します。

その1「アンインストール」

「アンインストール」はソフトウェアをシステムから削除することです。

「アクティベート」は、ソフトウェアの使用開始のためにおこないます。ソフトウェアを削除する「アンインストール」は、対義語とはいえませんが逆の方向性を持つ言葉といえるでしょうか。

多くの人がスマートフォンを使う中で、アプリの「インストール」「アンインストール」はとても身近な行動となっていますね。

その2「ディアクティベート」

「ディアクティベート(Deactivate)」とは、表計算ソフト「Excel」上でのイベント名です。開いているブック(Excelでは「ファイル」を「ブック」といいます)を他のブックと入れ替えるときに、注意喚起などのために起きるイベントのこと。例えば「作業が途中のためブックを入れ替えることはできません」と表示される、などです。

「アクティベート」と「ディアクティベート」は両方ともコンピュータ用語であり、言葉の語感からも「反対の意味を表すのでは」と思ってしまいそうですね。しかしそれは早とちり。全く別の言葉なのです。気をつけてくださいね。

「アクティベート」を使いこなそう

この記事では「アクティベート」の意味・使い方・類語などを説明しました。

「アクティベート」は「機能の有効化」であり、正当なユーザーとして使用開始できるようにすることです。

IT業界では、これからもどんどん新しいものが生まれるでしょう。「アクティベート」などカタカナ言葉に出会うとひるんでしまいがちですが、将来においてもコンピュータを使える人であるためには、新しい知識に触れるのも大事かもしれませんね。

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国語言葉の意味

「アクティベート」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターがわかりやすく解説!

この記事では「アクティベート」について解説する。

端的に言えばアクティベートの意味は「機能の有効化」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

さまざまな分野の本に触れ、知識を培ってきた「つゆと」を呼んです。一緒に「アクティベート」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/つゆと

子供の頃からの筋金入り読書好きライター。むずかしい言葉や複雑な描写に出会っても、ねばり強く読みこんで理解することをポリシーとする。言葉の意味も、妥協なくていねいに解説していく。

「アクティベート」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「アクティベート」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「アクティベート」の意味は?

「アクティベート」には、次のような意味があります。

《「アクチベーション」とも》
1.活発にすること。促進すること。活性化。機能の有効化。
2.「プロダクトアクティベーション」の略。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「アクティベーション」

上の辞書で引いた「アクティベーション」は「アクティベート」と同じ意味で使います。「アクティベート」「アクティベーション」は、有料のソフトウェアやスマートフォンの初期設定において、機能を有効化して使えるようにすること

多くの有料ソフトは、使用前にハードウェア(パソコンなど)との紐づけが必要です。それがないと、ひとつのソフトを複数のハードで不正に使えてしまうからですね。ソフトウェアとハードウェアの紐づけが正しく行われることで機能が有効となり、使用開始できるようになります。この行為が「アクティベート」です。

「アクティベート」と「アクティベーション」は、もとの英語に直せば、動詞(activate)と名詞(activation)の違いがあります。日本語においてはそのまま名詞形でも、また「アクティベートする」「アクティベーションする」のように動詞形でも使う言葉です。

「アクティベート」の語源は?

次に「アクティベート」の語源を確認しておきましょう。「アクティベート」の語源は英語の「activate」。意味は「活性化する」「活発にする」ですが、「ライセンスを有効化する」という意味にも使います。この用法がそのまま日本にも輸入されたのでしょう。

「activate」の形容詞形である「active(アクティブ)」の言葉の方が、日常生活では浸透していますね。「アクティベート」とは、要は「アクティブにする」ということです。なじみのある言葉でイメージすると理解しやすいかもしれませんね。

\次のページで「「アクティベート」の使い方・例文」を解説!/

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