「言質」の使い方・例文
ここまで「言質」という言葉について意味や語源を説明してきました。続いて「言質」について例文を用いながら使い方を解説しますので一緒に見ていきましょう。例えば「言質」は以下のように使用できます。
1.今回のプロジェクトについて先方が了承したという言質を取った。
2.新しいコンセプトの事業を進めるにあたって、取引先と交渉する時は相手の言質を取るように上司に言われている。
3.交渉が難航していた取引に言質を取ろうと思って臨んだが、かえって相手に言質を与えてしまった。
上記の例文1から3は全てビジネスシーンで「言質」という言葉が使用されていますね。「言質」とは日常会話ではあまり使用しません。ビジネスや政治など公的な場面で使用されることがほとんどでしょう。これを踏まえた上で、上記の例文についてひとつずつ見ていきましょう。
例文1では「言質を取る」という表現が使用されています。「言質を取る」とは取引や交渉事で相手から後に証拠となる言葉を引き出すという意味です。例文1の内容を見るに相手から後々証拠となる言葉を引き出せた様子を伺うことができます。
例文2でも例文1と同じく「言質を取る」という表現が使用されていますね。取引相手から後に証拠となる言葉を引き出して欲しいと上司に指示された様子が伺えます。ビジネスシーンに限らず会話で取引や交渉をしている場合、証拠が残りにくいです。相手から言質を取ることは重要ですと言えるでしょう。
例文3では「言質を与える」という表現が使用されています。「言質を与える」とは後に証拠となってしまう言葉を相手に与えてしまうということです。この意味を頭に置きながら例文3の内容を見ていくと「なかなか交渉成立にならない取引で言質を取ろうとしたが、かえって相手に後に証拠となる言葉を与えてしまった」という意味になります。
その1「証言(しょうげん)」
「証言」とは「ある事柄の証明となるように、体験した事実を話すこと」「法廷などで証人が供述すること」という二つの意味がある言葉です。例えば「友人の汚名を晴らすために全て証言する」「夕方一緒にいたことを証言して欲しいと友人から頼まれた」というように使用することができます。
\次のページで「その2「口約束(くちやくそく)」」を解説!/