
「失禁」
「粗相」の中でも特殊な意味の一つである「お漏らし」には、単体の類義語が存在します。
大小便を抑制できずに漏らすことを表現する、「失禁」です。「失禁」は排泄物を自分の意思でコントロール出来ずに予期せぬ場面で排泄してしまうことを意味するので、「粗相」で表現した子供やペットのお漏らしと意味が類似している事がわかりますね。子供やペットなどのヘマや失敗に対して日常的に用いられる「粗相」に対して「失禁」は医療用語として用いられる事が大半です。従って予期せぬ排泄が単なる失敗の場合は「粗相」、病気が関与している場合は「失禁」というように使い分ける必要があります。
「粗相」の対義語は?

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「粗相」は自分の不注意は大雑把から生じる失敗を指す言葉でした。
では「粗相」の反対の意味を指す言葉はどのようなものなのでしょうか。早速「粗相」の対義語を見ていきましょう。
「慎重」
不注意や管理不足、大雑把が原因となり人前で恥をかくという「粗相」の対義語は、「慎重」です。
「慎重」は大事をとって、軽々しく行動したり重要な決断をしないことを表現します。行動を起こしたり何かを決断する際に、よく考えるという事ですね。人の失敗やヘマは、大体が焦りや注意不足から生じるものです。「慎重」な人というのは、常に物事を俯瞰して落ち着いて考えてから行動するので失敗して人に迷惑をかけることは少ないですよね。仕事での様子を思い出していただけるとわかりやすいと思います。仕事に慣れていない新人は焦って手一杯になりミスが多いですが、何年もいるベテランさんは相当な緊急事態がない限り焦りを見せることはないですよね。心に余裕が生まれて、大事な場面で慎重に行動する事ができるからです。
「粗相」をしないように、何事にも「慎重」に取り組む事ができるようになりたいものですね。
「粗相」を使いこなそう
この記事では「粗相」の意味・使い方・類語などを説明しました。
「粗相」という言葉は、日常的にもビジネスシーンでもよく目にする言葉ですが、意味を深く理解する機会は少ないのではないでしょうか。なんとなく意味を理解しただけで相応しくない場面で用いてしまってはそれこそ「粗相」になってしまうので、この機会に意味をよく理解して、正しく使いこなしてみてくださいね。
「粗相」を繰り返して信頼を失わないように、慣れていない物事を最初にするときは「慎重」にすることを意識してみると良いですね。