
「取り急ぎ」の使い方・例文
「取り急ぎ」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.取り急ぎメールにてご報告させていただきます。
2.取り急ぎ見積書をお送りいたします。
3.取り急ぎ、お知らせまで。
4.ご用件が取り急ぎでしたら、解決にはこちらの方法がございます。
「取り急ぎ」は、現代においてはメールや手紙に使うことが多いです。先ほども述べましたが、急いでいて用件だけ伝えたいときに使う言葉として適切でしょう。一つ目から三つ目の例文のような形で使います。三つ目の「取り急ぎ、お知らせまで。」という例は「取り急ぎお知らせいたします。」という言葉を省略した形です。
このように、一見すると使うだけで様になるような言葉、「取り急ぎ」ですが、使う際には場面を選ばなければ大変失礼になってしまいます。
まず、「取り急ぎ」という言葉は上司や取引先などの目上の人に使うのは好ましくありません。「取り急ぎ」は「十分な対応ができない」という意味も内包しているので、この言葉を使うだけで真摯さがないように思われます。どうしても使う際には、言葉を変えるか、敬語を使い、またお詫びの言葉も添えましょう。また、「取り急ぎ」はお礼の連絡にも使えません。先ほどと同じく、失礼に当たります。
また、四つ目の例文のように、急いでいる場面に何かをすすめる際にも「取り急ぎ」は使うことが可能です。
その1「一旦」
「一旦」は「本格的でなく、かりそめであるさま。また、持続的でなく一時的であるさま。しばらくの間。一時的に。ちょっと。」という意味を持ちます。「取り急ぎ」と同じく「本格的ではない」という意味を含んでいて、「取り急ぎ」よりもやわらかい表現であるので「取り急ぎ」という言葉を使うのに躊躇する場面では「一旦」を使うと良いでしょう。
「一旦」と「取り急ぎ」との違いは、「取り急ぎ」には急いでいる、という意味合いが含まれているものの「一旦」にはそれがないという点です。
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