
端的に言えば「お慶び申し上げます」の意味は「目上の人に謹んでよろこびを申し上げること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
ライターのflickerを呼んです。一緒に「お慶び申し上げます」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/flicker
仕事柄、言葉からひらめきをもらうことがよくある。「なるほど。そういうことか!」と言葉への知識・関心がさらに一層広がるように、さらに編プロでの編集経験を活かし理解しやすい精確な解説を心掛ける。
「お慶び申し上げます」の意味は?
「お慶び申し上げます」には、次のような意味があります。
相手を祝福する言葉を述べること。慶賀する、言祝ぐこと。多く手紙の挨拶文に用いる。
出典:Weblio 辞書
「お慶び申し上げます」は「およろこびを申し上げること」です。また、官位に叙せられた者が参内して御礼を申し上げること。同異義語には「拝舞」があります。叙位・任官・賜禄の時などに拝謝の意を示す礼を意味しますよ。また「拝舞」は再拝して袖を左右に振り、手を動かし足を踏み、立ちまたは座して左右左を行う動作。つまり舞踏のことですね。
「お慶び申し上げます」の語源は?
次に「お慶び申し上げます」の語源を確認しておきましょう。
「御」は尊敬・謙譲・美化(丁寧)の接頭語です。「御」は体言に付く接頭語ですが、用言にも付くことがあります。本来、尊敬の接頭語ですが、御所に仕える女房達の使った「女房詞」から、丁寧の接頭語としても使われるようになりました。また、話し手側の物事であっても、それが及ぶ相手に敬意を表す場合には「御」を用いた謙譲語としての用法もあります。
そして「お…になる」は敬うべき人物の動作を表す動詞の連用形に「御」を付けた謙譲語表現です。さらに「申し上げる」は「言う」の謙譲語。言う対象を高め言う者を相対的に低く待遇します。そのため「お慶び申し上げます」は表現全体としては謙譲表現であることがわかりますね。
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