この記事では「アドオン」について解説する。

端的に言えばアドオンの意味は「新機能を追加する」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

塾講師歴5年のれお先生を呼んです。一緒に「アドオン」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/れお先生

教壇に立って、授業をすること5年。今も現役塾講師として、中学生・小学生を指導している。塾での経験を活かし、子供でも分かりやすい記事の作成を心がける。

「アドオン」の意味・使い方まとめ

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社会人の方や大学生であればパソコンを使う機会は多くあるのではないでしょうか。パソコンを使っているときに「アドオン」という名称が出てくることがあります。「アドオン」のニュアンスだけではなく正しい意味を知っていますか?それでは早速「アドオン」の意味や使い方を見ていきましょう。

「アドオン」の意味は?

「アドオン」には、次のような意味があります。

アドオン【add-on】
1 付属品。追加機器。累算額。

2 ⇒アドインソフト

出典:デジタル大辞泉(小学館)「アドオン」

「アドイン」の語源は、英語の「add - on 」です。「加える」という意味の「add」と、「上に」というニュアンスの前置詞「on」が熟語になることにより、既存のものに付け足すという意味1のようになりました。

また、意味2はIT機器でよく使われる意味です。日本で最も使われている「アドオン」の意味は、意味2ではないでしょうか。パソコンやスマートフォンのようなIT機器では、「アドインソフト」を省略して「アドオン」と呼ぶことが多いです。

「アドオン」の使い方・例文

「アドオン」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.お菓子売り場には、アドオンとしてチョコがついてくるおもちゃがある。
2.このソフトは、アドオンがあることを前提に設計されている。

例文1は、付属品という意味で「アドオン」を使っています。「食玩」という言葉があり、お菓子におもちゃがついてくるという商品です。しかし、近年の流行により付属品であるはずのおもちゃが大きくなり、おもちゃとお菓子の逆転現象が起きています。おもちゃのほうが大きくお菓子が小さいことが多いです。

また例文2は、アドオンソフトという意味で「アドオン」を使っています。なぜアドオンを前提に設計するかというと、パソコンのソフトであるならば、オンライン上で新しい更新システムを配布することが出来るので、消費者に長く使ってもらうことが目的です。IT業界は変化の速い業界なので、「アドオン」は重要な要素ではないでしょうか。

\次のページで「「アドオン」の類義語は?違いは?」を解説!/

「アドオン」の類義語は?違いは?

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アドオンの類義語には「アクセサリー」「アドイン」「エクステンション」があります。

その1「アクセサリー」

「アクセサリー」には、次のような意味があります。

アクセサリー【accessory】
1 装飾品。衣服を引き立てるための装身具の類。ブローチやネックレスなど。

2 機械類の本体以外の付属品。または別売りの関連商品。「カー―」

3 「アクセサリーソフト」の略。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「アクセサリー」

「アクセサリー」の意味2が「アドオン」の意味1と類義語になります。ただし、「アクセサリー」には意味1のように、装飾品という意味があり主となるものをより引き立てるものとして使われているので、「アドオン」とのニュアンスの違いに注意しましょう。

その2「アドイン」

「アドイン」には、次のような意味があります。

アドイン【add-in】
⇒アドインソフト

出典:デジタル大辞泉(小学館)「アドイン」

アドイン‐ソフト
《add-in softwareから》コンピューターで、特定のソフトウエアに組み込んで、機能を拡張させるユーティリティープログラム。アドオン。アドオンソフト。→プラグイン

出典:デジタル大辞泉(小学館)「アドイン-ソフト」

「アドイン」の意味とIT機器で使われる「アドオン」の意味2が類義語になります。双方の使い方に大きな違いはなく、同じ意味として「アドイン」も「アドオン」も使いますが、新機能の追加内容によっては「アドイン」と「アドオン」を使い分けることも可能です。「in(イン)」と「on(オン)」のニュアンスの違いを理解しましょう。

その3「エクステンション」

「エクステンション」には、次のような意味があります。

\次のページで「「アドオン」の対義語は?」を解説!/

エクステンション【extension】
1 広がり。拡張。伸張。延長。

2 内線電話。

3 延長コード。

4 《extension hairから》つけ毛。ビーズや金糸などで飾ったものもある。ウイッグと違い、洗髪もできる。エクステ。

5 ⇒拡張子

出典:デジタル大辞泉(小学館)「エクステンション」

「エクステンション」はGoogle  ChromeというWebブラウザーで使われている言葉です。先述しているWebブラウザーのfirefoxで「アドオン」として使われている機能を、Google  Chromeでは「エクステンション」と呼んでいるので類義語として紹介しました。意味は、双方ともに追加の拡張機能として使われているので、Webブラウザーをカスタマイズするときは自分の使っているWebブラウザーに合わせて言葉を探しましょう。

「アドオン」の対義語は?

「アドオン」には、対義語にあたる言葉は明確に決まっていません。しかし、「追加」の対義語である「削除」から英語の「デリート」が「アドオン」の対義語になるのではないでしょうか。

「デリート」

「デリート」には次のような意味があります。

デリート【delete】
文字などの、消去。削除。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「デリート」

delete

動詞 他動詞

<…を>〔…から〕削除する、消す(from)《★【用法】構成用語としてdel.またはcfと略す;cf. dele》

出典:新英和中辞典(研究社)「delete」

「デリート」の意味は、削除となっているので対義語になるのではないかと思います。しかし、英語の「delete」は、意味を見て分かる通り動詞として使う言葉です。「アドオン」は名詞として使う言葉なので、特に英語で使う場合は対義語とならない可能性も十分あります。

語源が英語の言葉を日本語で使う場合、元々は動詞の言葉でも名詞として使っていることがある。先述した「delete」も、もとの英語の意味は「削除する」という動詞だが、日本語で使う場合「デリートする」というように名詞で使っている。カタカナ語は、日本語で使っているニュアンスのまま英語で使うのは注意が必要だ。

「アドオン」の英訳は?

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日本語の「アドオン」は先述した通り、英語の「add - on」を語源にしています。

\次のページで「「add - on」」を解説!/

「add - on」

英語の「add - on」は次のような意味があります。

add - on

名詞 可算名詞

1.付属品、付加装置[機器]

2.(税・請求などの)追加、アドオン

形容詞 限定用法の形容詞

付加の;アドオンの

出典:新英和中辞典(研究社)「add - on」

英語の「add - on」の名詞の意味は、日本語の「アドオン」と同じ意味になります。使い方も同じで、IT業界でも使うことの多い言葉です。しかし、英語の「add - on」は日本語の「アドオン」にはない形容詞としての使い方もあります。「add - on」を形容詞として使う場合は、必ず限定用法で使うように注意しましょう。

「add - on」の使い方を例文で紹介をします。

1.an add - on to the English version of Windows(英語版Windows用のアドオン)

2.add - on interest(アドオン方式の利子)

3.an add - on hard disk(追加ハードディスク)

「アドオン」を使いこなそう

この記事では「アドオン」の意味・使い方・類語などを説明しました。「アドオン」とはIT機器でよく使われている言葉で、意味は端的にいうと「新機能を追加」することです。日本語の「アドオン」の類義語には「アクセサリー」「アドイン」「エクステンション」があり、対義語は「デリート」がなり得るのではないでしょうか。また英語の「add - on」は、日本語の「アドオン」にはない形容詞の意味があります。ただし、「add - on」を形容詞として使う場合、限定用法でしか使えないので注意して使いましょう。

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国語言葉の意味

「アドオン」の意味や使い方は?例文や類語を現役塾講師がわかりやすく解説!

この記事では「アドオン」について解説する。

端的に言えばアドオンの意味は「新機能を追加する」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

塾講師歴5年のれお先生を呼んです。一緒に「アドオン」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/れお先生

教壇に立って、授業をすること5年。今も現役塾講師として、中学生・小学生を指導している。塾での経験を活かし、子供でも分かりやすい記事の作成を心がける。

「アドオン」の意味・使い方まとめ

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社会人の方や大学生であればパソコンを使う機会は多くあるのではないでしょうか。パソコンを使っているときに「アドオン」という名称が出てくることがあります。「アドオン」のニュアンスだけではなく正しい意味を知っていますか?それでは早速「アドオン」の意味や使い方を見ていきましょう。

「アドオン」の意味は?

「アドオン」には、次のような意味があります。

アドオン【add-on】
1 付属品。追加機器。累算額。

2 ⇒アドインソフト

出典:デジタル大辞泉(小学館)「アドオン」

「アドイン」の語源は、英語の「add – on 」です。「加える」という意味の「add」と、「上に」というニュアンスの前置詞「on」が熟語になることにより、既存のものに付け足すという意味1のようになりました。

また、意味2はIT機器でよく使われる意味です。日本で最も使われている「アドオン」の意味は、意味2ではないでしょうか。パソコンやスマートフォンのようなIT機器では、「アドインソフト」を省略して「アドオン」と呼ぶことが多いです。

「アドオン」の使い方・例文

「アドオン」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.お菓子売り場には、アドオンとしてチョコがついてくるおもちゃがある。
2.このソフトは、アドオンがあることを前提に設計されている。

例文1は、付属品という意味で「アドオン」を使っています。「食玩」という言葉があり、お菓子におもちゃがついてくるという商品です。しかし、近年の流行により付属品であるはずのおもちゃが大きくなり、おもちゃとお菓子の逆転現象が起きています。おもちゃのほうが大きくお菓子が小さいことが多いです。

また例文2は、アドオンソフトという意味で「アドオン」を使っています。なぜアドオンを前提に設計するかというと、パソコンのソフトであるならば、オンライン上で新しい更新システムを配布することが出来るので、消費者に長く使ってもらうことが目的です。IT業界は変化の速い業界なので、「アドオン」は重要な要素ではないでしょうか。

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