
その2「空前絶後(くうぜんぜつご)」
「未曾有」の類義語としてもう一つ挙げられるのは、「空前絶後」です。
「空前絶後」は今まで一度も起こったことがなく、これからも起こることはないほどの事態を表現します。今まで一度も起こったことがないほどの珍しさや深刻さは「未曾有」や「前代未聞」と同じでですが、「空前絶後」は「これからも起こることがないこと」という意味がこれにプラスされるので、「未曾有」のように災害や事件などこれからも起こる可能性があるものに対しては用いません。
「未曾有」の対義語は?

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今までに一度も起こっていないことの「未曾有」の反対の意味となる言葉はどのようなものなのでしょうか。
「未曾有」の対義語を見ていきましょう。
「通常」
今まで一度も起こったことがないことの「未曾有」の対義語は、常に起こっていること、いつも通りのことという意味の「通常」です。
「通常」は珍しさがなく、人ぞれぞれの日常にごく自然に馴染んでいるもののことを指しますね。誰も体験したことがないほどの物事を指す「未曾有」とは正反対の意味であるということが分かります。「普段」や「普通」、「平常」、「日常」などという言葉でも言い換えることができるので、状況によって使い分けてみましょう。
「未曾有」を使いこなそう
この記事では「未曾有」の意味・使い方・類語などを説明しました。
「未曾有」は、ニュースの報道やビジネスシーンで多く用いられる言葉なのであまり常用する機会はないですが、よく見かける言葉ですよね。大まかな意味は分かるけどちゃんとした定義は理解しようとしたことがないという人がほとんどなのではないでしょうか。この機会にぜひ「未曾有」を幅広く理解して、ビジネスシーンなどでいざ用いるときに使いこなせるようにしてみてくださいね。