
「備考」とは意味が異なる
「備考」は、「参考のために備えること」「本文を補うために、参考として付け加える事柄」を指します。「摘要」も「備考」も、本文の内容を分かりやすくするものという性質があることから、この二つを混同しがちなので、注意してください。
例えば資料を作るとき、参考として関連する情報を付け加える場合は「備考」、内容が分かりやすいように本文の重要な部分を書き抜く場合は「摘要」と、それぞれしっかり使い分けましょう。
「摘要」の対義語は?
「摘要」の対義語にはどのようなものがあるでしょうか。
実は「摘要」に明確な対義語はありませんが、これまで見てきた「大切な箇所を抜き書きすること。また、その抜き書き」という意味においては、その対になる言葉として「全文」「本文」などが考えられます。
その1「summary」
「summary」は、「摘要、要約」という意味の名詞です。「摘要する」という動詞として使う場合は、「summarize」となります。例文を見てみましょう。
She gives a brief summary of the book.
彼女はその本の簡単な要約を述べます。
その2「outline」
他にも、「outline」という英語があります。これは、直訳すると「外の線」、つまり「大枠」「概要」という意味の名詞になるというわけです。「摘要」が持つ「重要部分の抜き書き」という意味合いよりは、「内容のとりまとめ」という意味合いの方に近い言葉と言えるかもしれません。
An outline of Japanese history.
日本史の概要
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