その2「根拠」
「根拠」も「事由」の類義語です。行動・主張などのよりどころを意味しますから、法律上は「理由」よりもさらに「事由」に近いと言えますし使うケースも多いでしょう。なぜなら「根拠」にはしっかりした裏付けが必要になりますから法制上「理由」よりも事実を指摘するのに都合がいいからです。
「根拠」は上記のほか「物事を遂行するのに必要な物資を備えるための根城」という意味もあります。どちらもなんらかのよりどころになるという点では同じような意味合いを持っていると言えるでしょう。
「事由」の対義語は?
「事由」には対義語はありません。なぜなら「事由」は「ある事態に至った事情や理由」のことですから、それと反対の言葉はありようがないのです。ひょっとして「反証」という言葉が対義語ではないかと思われるかもしれませんが、これはある論証に対して否定する証拠を挙げることですから「事由」の対義語とはなりません。
その1「reason」
「reason」はよく知られた英語ですね。一般的には「理由」という意味で多く使われる語句ですが「事由」を表す場合にも「reason」を使います。なにしろ日本語は同じような意味でも語彙が豊富な言語ですから多種多様な使い方があるので、時と場合に応じて使い分けることが必要です。
「reason」は古期フランス語の「 raisoner(議論する)」から派生しており、「論理的に考えを進めること」が語源となっています。「reasonable(理性的な)」と同一の語源です。
その2「cause」
「cause」も「事由」という意味で使われます。厳密には「原因」を表す言葉ですが「事由」や「理由」の英訳としても使われるものです。ラテン語の「causa(原因)」が語源で、「because(なぜならば)」などの派生語があります。
英会話では「事由」という言葉は「reason」か「cause」で表現することが可能です。2つの「事由」の英訳を紹介しましたので、その例文を紹介しましょう。
1.It’s hard to explain the scientific reason why this happens.
「どうしてこうなるのか科学的な理由を説明するのはむずかしい」
2.The cause of this result is clear.
「こういう結果になった原因ははっきりしている」
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