その2「拝領」
「拝領」は「はいりょう」と読み、主君・貴人から物をもらうことの謙譲語を意味します。「刀を拝領する」などと使いますね。「拝受」との違いは物を受け渡す側が主君・貴人に限るという点です。また「拝領」の同異義語は「恩賜」。皇室の下賜金で日本学士院・日本芸術院から、学士院賞・芸術院賞の受賞者で特に優れた者に与えられる賞を「恩賜賞」といいます。
その3「拝復」
「拝復」は「はいふく」と読みます。「拝受」との違いは「拝復」は手紙の冒頭に用いるという点。「拝復」は手紙の返信の冒頭に用いてつつしんで返事をする意を含む挨拶の語(書簡用語)です。「拝復」は室町時代ごろから用いられており、相手に対してへりくだる気持ちを表す語。覚えておきましょう。
「拝受」の対義語は?
「拝受」と反対の意味を持つ言葉をご紹介します。さっそく見ていきましょう。
「拝辞」
「拝辞」は「はいじ」と読みます。辞退することの謙譲語。「せっかくのご厚意ですが、拝辞いたします」などと使いますよ。また「拝辞」の対義語として「拝命」が挙げられます。「拝命」は「命令を受ける」意の謙譲表現。命令を出す側を高め、受け取る側を相対的に低めて「つつしんで仰せをうけたまわる」という趣を表します。
多くは官職に任命される意で用いられますよ。戦前は天皇の命令をありがたくうけたまわるという趣で用いられていました。他人が官職に任ぜられることについても普通に用いられましたよ。今日でも、堅い文脈などで主として自分自身が任命されることについて用いられています。
その1「receive」
「receive」は「…から受け取る、受領する」という意味。「get」よりも堅い語であり「accept」と違って「承諾」の意味はありません。「receive a check from him」で「彼から小切手を受け取る」、「receive a summons for tax evasion」で「脱税の呼び出しを受け取る」という意味になります。
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