
「蚊帳の外に置かれる」「爪弾きにされる」
「携わる」が「関わりを持つ」という意味ですので、その反対は「関わりから外れる」(あるいは外される)となるはずです。そういった動きを1語で表すのは難しいでしょう。ただし、慣用句にはそれに適した表現があります。
「蚊帳の外に置かれる」(かやのそとにおかれる)と「爪弾きにされる」(つまはじきにされる)は、どちらも「忌み嫌われる、仲間外れにされる」という意味の慣用句です。しかし、「爪弾き」が指で強く弾くのは分かるとして、「蚊帳」が特に若い人には分からないかもしれません。
「蚊帳」(かや)とは、かつて蚊などの小さな虫を防ぐために天井から吊るなどして寝床の四方を覆った網状のものです。今では電気蚊取り器が当たり前のように普及していますが、かつては蚊帳や蚊取り線香などで虫除けをしていました。それらを把握した上で「蚊帳の外に置かれる」という言葉の意味を吟味してみると、それをされたらどんなに辛いか想像できるでしょう。
「participate」「take part in」
「携わる」とは、すなわち「参加する」ということですので、比較的簡単な英単語を使うことになります。
「携わる」、あるいは「参加する」を英単語1つで言うなら「participate」です。「participate」は他にも「関係する、あずかる、いくぶん持っている」などの意味もあるため、日本語の「携わる」に近いと言えるでしょう。
もっと簡単な単語で表現するとしたら「take part in」があります。「take part in a plan」で「計画に携わる」、「take part in the fund」は「募金活動に携わる」です。
「携わる」を使いこなそう
この記事では「携わる」の意味・使い方・類語などを説明しました。
「携わる」とは、ただ関係があったり参加したりするわけではありません。深く関わったり、従事したりするときに使う言葉です。それゆえに、ただ知り合いがいるとか数回顔を出した程度では「携わる」と言ってはいけません。自らの仕事として人様に出しても恥ずかしくないときに限り、「携わった」と言うようにしましょう。