
5分で分かる「分子説」原子や分子の存在を証明する実験とは?京大卒の研究員が丁寧にわかりやすく解説!
化学に限らず、科学(サイエンス)ではまず実験を行い、その結果を矛盾なく説明できる仮説が妥当な説として扱われる。今回学ぶ「分子説」も同様です。今日はまず「原子説」を学び、その後に原子説と矛盾する法則を確認して、最後に分子説を学んでいこう。化学に詳しいライター珈琲マニアと一緒に解説していきます。
ライター/珈琲マニア
京都大学で化学を学び、現在はメーカーの研究職として勤務。学生時代の専門である物理化学、量子化学に関する知識が豊富であり、原子や分子についても詳しいライター。
1.分子説の誕生前

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全ての物質は炭素や水素、酸素などの「原子」から作られていること、原子同士が結合することで多種多様な「分子」を作ること、これは21世紀に生きる私達にとっては常識です。しかし「原子説」や「分子説」が誕生したのは18世紀末から19世紀前半、今から約200年前のことでした。では、なぜそれまで人々は「原子」や「分子」という考えに至らなかったのでしょうか。
今回は「分子説」を説明する前に、まず分子説が誕生する前の時代、古代ギリシャの人たちの物質観から学び、その後に原子説、分子説が生まれるきっかけとなった「科学的な考え方」の誕生について学んでいきましょう。
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