
「逞しい」の語源は雰囲気の逞しさ
「逞しい」の語源は諸説ありますが、いずれも共通しているのは、立派であったり力に満ち溢れている「雰囲気」を指しているという点です。身体的な実際の力強さや精神的な意志の強さは後から派生したと考えられます。元になったとされている言葉は「類勝」(たぐいまさる)、「猛増し」(たけまし)、「手組み」(たぐみ)などです。
「類勝」(たぐいまさる):他と比べて優れている、立派な様子。
「猛増し」(たけまし):猛々しい。勇敢で強そうである様子。
「手組み」(たぐみ):腕を組んで仁王立ちする猛者の様子。
「手組み」は、例えば東大寺の金剛力士像が腕を組んで立っている姿を想像すると、わかりやすいでしょう。
「逞しい」の使い方・例文
実際の例文を元に「逞しい」の使い方を見ていきましょう。
1.競輪選手の鍛え上げられた太ももは、ガッチリとしていて逞しい。
2.弁当屋のおばあさんは、いつも「100歳まで店を続ける」と宣言している。あの逞しさは見習いたいものだ。
3.産まれたときは本当に小さくか弱く見えた娘が、今では逞しく公園を駆け回っている。
「逞しい」の3つの意味に合わせて、例文を用意しました。例文1では、身体的な「逞しさ」について話しています。例文2で精神的な「逞しさ」として挙げられているのは、店主であるおばあさんの意志の強さです。「逞しい」には、年齢も性別も関係ありませんね。例文3では、「やる気に満ち溢れて」勢いよく走り回る子どもの様子を「逞しい」と表現しています。
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