この記事では「アタッチメント」について解説する。

端的に言えばアタッチメントの意味は「付属品」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

さまざまな分野の本に触れ、知識を培ってきた「つゆと」を呼んです。一緒に「アタッチメント」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/つゆと

子供の頃からの筋金入り読書好きライター。むずかしい言葉や複雑な描写に出会っても、ねばり強く読みこんで理解することをポリシーとする。言葉の意味も、妥協なくていねいに解説していく。

「アタッチメント」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「アタッチメント」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「アタッチメント」の意味は?

「アタッチメント」には、次のような意味があります。

1.器具・機械類の付属装置。カメラの補助レンズ、ミシンの付属品など。
2.コンピューターで、添付ファイルのこと。
3.発達心理学などで、母親と子の間に形成される愛情。多く「愛着」と訳される。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「アタッチメント」

「アタッチメント」には複数の意味があります。

1つめは「付属品」という意味。家具・家電やその他の機械類に付属し、本体に取り付けて使用するものを「アタッチメント」とよびます。「アクセサリー」とよばれる付属品もありますが、装着することで用途を増やすものについては「アタッチメント」とよぶのが一般的です。例えば、カメラのマイクロ撮影用の顕微鏡レンズなど。

2つめは「メールに添付するファイル」という意味。英語の「attachment」がその意味で使われるので、日本語でも同じように使うのでしょう。「本文に付属するファイル」と考えると意味が通じますね。

3つめは「愛着」という意味。子どもとその子を育てる人とのあいだに生まれる、愛情による結びつきのことです。英語の「be attached to(ひっついている)」の意味が転じて、「愛着」の意味で使うようになったといわれます。

「アタッチメント」の語源は?

次に「アタッチメント」の語源を確認しておきましょう。「アタッチメント」の語源は英語の「attachment」です。基本的な意味は「取り付けること」。そこから「付属品」「愛着」「添付書類」のほか、「配属」「差し押さえ」という意味でも使われます。幅広い意味をもつ言葉ですね。

「attachment」は動詞「attach(取り付ける)」の名詞形ですが、「attach」の語源は古期フランス語の「atachier(つける)」と「estache(杭)」。合わせると「杭をつける」となり、「取り付ける」の意味に通じるのが分かります。

\次のページで「「アタッチメント」の使い方・例文」を解説!/

「アタッチメント」の使い方・例文

「アタッチメント」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.子供のヘアカットのため家庭用散髪器具を買ったのだが、切る長さを変えるアタッチメントを使いこなさないと、なかなかお店のような仕上がりにするのは難しい。
2.「Please find the attachment.」と外国からのメールにあったけど、ファイルを添付するから見てくださいねってことで合ってる?
3.乳幼児のときに養育者とのあいだで育むアタッチメントが、その後の人格形成に大きく影響を与える。

1の例文の「アタッチメント」は「付属品」の意味です。アタッチメントを取り換えることで、髪を切る長さが変わるのですね。「アタッチメント」と名がつく付属品はたくさんあり、中には他社製品と互換性を持たせるための「部品」のようなものもあります。

2の例文は「添付ファイル」の意味で「attachment(アタッチメント)」を使った文章です。英文メールのやりとりでは「attachment」や「attached file」などと使われます。「添付ファイル」の言葉が広まっているため「アタッチメント」とは言わない場合も多いかもしれませんね。

3の例文の「アタッチメント」は「愛着」の意味です。専門家によると、教育学や臨床心理学・脳科学などにおける考えを子育てに役立てるには、最終的にアタッチメントが形成されているかどうかに行きつくそう。アタッチメントは子どもの能力や資質にも影響を与えるのです。

「アタッチメント」の類義語は?違いは?

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「アタッチメント」の類義語はずばり、言い換えて使える「付属品」です。

「付属品」は類義語というより意味そのものであるため、ここでは、似ているけど違う意味を持つものとして「サブユニット」の言葉を紹介します。

「サブユニット」

「サブユニット」とは、部品同士を組み立てた、まとまっているいち部分のことです。

たとえば「部品単位でなくサブユニット単位での納品をお願いしたい」などと使います。ひとつの部品と、ひとつのサブユニットの違いが分かるでしょうか。

アタッチメントとは通常、消費者が購入して使える状態のものをさします。そのまま「アタッチメント」になるサブユニットもあれば、消費者にとって「部品でしかなく、扱えない」サブユニットもあるでしょう。その違いが「サブユニット」と「アタッチメント」を分ける点です。

\次のページで「「アタッチメント」の対義語は?」を解説!/

「アタッチメント」の対義語は?

「アタッチメント」の対義語は「デタッチメント」です。

専門の分野で、ある概念を表す言葉のため一般的に使われる言葉ではありません。興味があれば覚えてみてくださいね。

「デタッチメント」

「デタッチメント」とは宗教上の概念であり、愛着を乗り越え解放されることでより高い視点をもてるようになること、そしてそれが理想であるという教えです。

仏教やヒンズー教で「アタッチメント(愛着)」は「ウパーダーナ」といわれ、デタッチメントの実践を邪魔するものとされます。デタッチメントに至ることで苦しみから解脱できるというわけです。

今日の日常における「アタッチメント(愛着)」は子育ての世界では非常に重要なものですが、それが害となる価値観もあるのですね。深く学んでみるのもおもしろいかもしれません。

「アタッチメント」の英訳は?

「アタッチメント」の英訳は「attachment」です。

「attachment」

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すでに述べたとおり、「attachment」の意味は「取り付けること」「付属品」「愛着」「添付書類」「配属」「差し押さえ」といろいろあります。日本語の「アタッチメント」のさす「付属品」「添付ファイル」「愛着」の意味をすべて含むため、「attachment」と英訳して大丈夫です。

逆にいうと、「attachment」の言葉を和訳するには「付属品」「添付ファイル」「愛着」の意味では足りないということになります。「取り付けること」という基本的な意味を覚えておけば意訳できるかもしれませんね。

「アタッチメント」を使いこなそう

この記事では「アタッチメント」の意味・使い方・類語などを説明しました。

「アタッチメント」には「付属品」「添付ファイル」「愛着」などの意味があります。全く違うものをさすのでとまどうかもしれませんが、「取り付けること」「くっついていること」と考えていくと通じる点が見えますね。ぜひ自信をもって使ってください。

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国語言葉の意味

「アタッチメント」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターがわかりやすく解説!

「アタッチメント」の対義語は?

「アタッチメント」の対義語は「デタッチメント」です。

専門の分野で、ある概念を表す言葉のため一般的に使われる言葉ではありません。興味があれば覚えてみてくださいね。

「デタッチメント」

「デタッチメント」とは宗教上の概念であり、愛着を乗り越え解放されることでより高い視点をもてるようになること、そしてそれが理想であるという教えです。

仏教やヒンズー教で「アタッチメント(愛着)」は「ウパーダーナ」といわれ、デタッチメントの実践を邪魔するものとされます。デタッチメントに至ることで苦しみから解脱できるというわけです。

今日の日常における「アタッチメント(愛着)」は子育ての世界では非常に重要なものですが、それが害となる価値観もあるのですね。深く学んでみるのもおもしろいかもしれません。

「アタッチメント」の英訳は?

「アタッチメント」の英訳は「attachment」です。

「attachment」

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すでに述べたとおり、「attachment」の意味は「取り付けること」「付属品」「愛着」「添付書類」「配属」「差し押さえ」といろいろあります。日本語の「アタッチメント」のさす「付属品」「添付ファイル」「愛着」の意味をすべて含むため、「attachment」と英訳して大丈夫です。

逆にいうと、「attachment」の言葉を和訳するには「付属品」「添付ファイル」「愛着」の意味では足りないということになります。「取り付けること」という基本的な意味を覚えておけば意訳できるかもしれませんね。

「アタッチメント」を使いこなそう

この記事では「アタッチメント」の意味・使い方・類語などを説明しました。

「アタッチメント」には「付属品」「添付ファイル」「愛着」などの意味があります。全く違うものをさすのでとまどうかもしれませんが、「取り付けること」「くっついていること」と考えていくと通じる点が見えますね。ぜひ自信をもって使ってください。

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