「所用」の使い方・例文
「所用」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.明日開催される運動会の所用の機材の準備はできてますか。
2.その日は所用のため欠席させていただきます。
3.社長は所用があって、自分が代読させていただきます。
4.所用により社長の到着が遅れます。先に会議を進めていてくださいとのことです。
1の例文は、「用いること」の意味で、2~4の例文はいずれも「用事」の意味で使われています。「所用のため〇〇」などと、「所用」のあとに「どうする」という行動をつなげるのです。
2の例文は欠席の理由を語っているもので、3の例文は、時間の都合等で社長は不参加となりますので、代読しますということですね。4の例文は、社長が遅れる理由を語っています。このようにはっきりとどんな用事なのかを言いたくない場合や、ごちゃごちゃと用事が重なっている場合などによく「所用」を使うのです。
その1「私用」
「所用」は用事のこと全てを言いますが、「私用」は私的な用事になります。「私用」よりも「所用」の方が広い概念と言えますね。この二つはかしこまった言い方なので、仲間うちで使うと不自然になります。「私用で出席できません」と言うのを「所用で出席できません」と言っても特に問題はありません。しかし、「所用で出席できません」と言うはずのところを「私用で出席できません」と言ったら誤解をまねくこともあり、好ましくありません。
会社を休む時や遅刻や早退をする時はその理由としてお悔やみやお祝い事などの「私用」があります。これらの理由は「所用」でも「私用」でも問題ありません。ただし、あなた以外の人について他の部署の人や取引先などから尋ねられた場合は「私用」であっても「所用」と答えるのが正解です。また、会社の懇親会などを欠席する場合も「所用」と言うのが間違いないですね。
なお「私事」という場合は、「私的な事情」です。ここで「事情」とは「事がそうなった理由」で、「用事」とは「するべきこと」の意味になります。
\次のページで「その2「所要」」を解説!/