この記事では「ご愛顧」について解説する。

端的に言えばご愛顧の意味は「ひいきにすること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

小説好きで言葉の意味を調べるのが趣味な山田を呼んです。学生時代は塾講師もしていたぞ。一緒に「華奢」の意味や例文、類語などを見ていこう。

ライター/ぜーた

小説が好きで、日々日本語について調べたりしている。学生時代には塾講師の経験もありWEBエンジニアとして勤務中。この記事が学びになるように精一杯解説する。

「ご愛顧」の意味や語源・使い方まとめ

image by iStockphoto

それでは早速「ご愛顧」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「ご愛顧」の意味は?

「ご愛顧」には次のような意味があります。

1.贔屓にすること、特に商品やサービスのリピーターとなって目をかけること。「御愛顧」とも書く。
出典:welbio辞書「ご愛顧」

「ご愛顧」は「ごあいこ」と読み「贔屓にすること、目をかけること」を意味します。「愛顧」は「愛する・可愛がる」という意味を持つ「愛」と、「かえりみる・振り返る」という意味を持つ「顧」で成り立っている言葉です。「愛顧」に丁寧な表現の「御」をつけた敬語として「ご愛顧」となり、仕事現場でもお世話になっている目上の人や、贔屓にしてくれる顧客などに利用されます。

ご愛顧を利用する注意点は「自分に対しては使えない」ことです。「私はこの店をご愛顧している」は、自分の行動に対して丁寧な表現をしているので、不適切な表現となるので、覚えておきましょう。

「ご愛顧」の使い方・例文

「ご愛顧」の例文を使って使い方を見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

\次のページで「「ご愛顧」の類義語は?違いは?」を解説!/

1.皆様のおかげで本日、無事に10周年を迎えられました。今後とも変わらぬご愛顧のほど、何卒よろしくお願い申し上げます

2.旧年中は一方ならぬご愛顧を顧り感謝申し上げます。本年も何卒よろしくお願い致します。

3.まことに勝手なお願いで恐縮でございますが、ぜひまた今後とも◯◯店を今まで同様ご愛顧下さいますよう、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

「ご愛顧」は、応援してくれる顧客への感謝の意を伝える際に利用します。例文1は、顧客に御礼を述べる際に「ご愛顧」を利用している例です。日頃の感謝も、「ご愛顧いただきありがとうございます」と伝えると丁寧な印象を持たれますね。2つ目の例では、年賀状にて「ご愛顧」を利用する場合です。「ご愛顧」は感謝の意を丁寧に表すので、1年間の感謝を述べる年賀状に利用できます。

3つ目は、謝罪に「ご愛顧」が使われている例です。ビジネスメールでは、謝罪と共に、恐縮ながらこれからの付き合いも提案した方が印象が良いでしょう。ただ、相手に損害を与え、契約が終わってしまう場合には、謝罪文のみとしておくと良いですね。

「ご愛顧」の類義語は?違いは?

image by iStockphoto

ご愛顧の類義語には、「ご愛用」「ご高配」「ご贔屓」のような言葉があります。詳しくみていきましょう。

その1「ご愛用」

「ご愛用」は「ごあいよう」と読み、「日頃から愛して使うこと」を意味します。愛して利用するといった点では「ご愛顧」の類義語とされますが、細かい意味は違いますので、使い分けられるようにしましょう。「ご愛顧」は日頃の応援やリピートへの感謝としていますが、「ご愛用」は使っているモノに対して使います。つまり、「ご愛用」は愛して使う対象が「モノ」なのです。

その為、ビジネスシーンでは、自社製品を愛して使ってもらえるように意味を込めて使います。例文は下記となるので、「ご愛顧」との違いを確認してみていきましょう。

1.先日は、ご来店ありがとうございました。お買い上げ頂いた商品をご愛用いただけましたら幸いでございます。

2.粗品を送らせていただきました。よろしければご愛用くださいませ。

\次のページで「その2「ご高配」」を解説!/

その2「ご高配」

「ご高配」は「ごこうはい」と読み「気遣い・心遣い」の敬語表現という意味を持ちます。心遣いなどに感謝をするという意味で、「ご愛顧」と類義語ということが分かりますね。しかし、細かな意味は違うので、理解しておきましょう。「ご愛顧」は応援やリピートに関しての感謝ですが、「ご高配」は感謝したい心遣い全般に利用することができ、つまり、ご高配はもっと広い意味の感謝を示します。

かしこまった表現となりますので、話し言葉としてよりも取引先へのメールや手紙などの書き言葉として用いることが多い言葉です。例文は下記となるので、「ご愛顧」との違いを確認してみていきましょう。

1.平素より格別のご高配を賜りまことにありがとうございます。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

2.本日、無事に10周年を迎えられました。これもひとえに皆様のご高配の賜物だと感謝しております。

その3「ご贔屓」

「ご贔屓」は「ごひいき」と読み「特定の人を応援する、引き立てる」という意味を持ちます。「贔」は、その昔重宝され、価値のあった貝が3つ重なっていることから、大切なモノや特別なモノを指す漢字です。ビジネスシーンでは、話し言葉としてだけでなく、手紙やメールにて目上の人がしてくれた引き立てに感謝する時に利用します。

「ご愛顧」の英訳は?

image by iStockphoto

ご愛顧は日本語特有の表現となりますので、厳密には英訳は存在しません。「ご愛顧」は「好んで」「支援(使う)」ことなので、英訳するとすれば「loyalty」や「use」などを利用すると意味は近くでしょう。他にも「ご愛顧」の表現方法は存在しますので、例文と一緒にみていきましょう。

1.Thank you for your loyalty. 
(あなたの忠誠に感謝いたします)

2.Thank you for your support for our products faithfully. 
(いつも弊社の商品を忠実にご支援していただきありがとうございます)

3.Thank you for your continued use of our product.
(弊社の商品を使いつづけていただきありがとうございます)

「use」「support」

useは「使う」という意味を持ちます。ご愛顧は「愛して使う(支援する)」という意味になるので、useにfaithfullyやregularlyなどの「忠実に・引き続き」という意味を持つ副詞を利用することが必要です。また、「ご愛顧」には「支援する」という意味もあり、これは「support」と英訳できます。商品を使ってもらう場合は「use」を利用し、応援や支援に関しては「support」を利用すると良いでしょう。

\次のページで「「ご愛顧」を使いこなそう」を解説!/

「ご愛顧」を使いこなそう

この記事では「ご愛顧」の意味・使い方・類語などを説明しました。

「ご愛顧」は「ご愛好」「ご高配」など、似ている言葉がありますが、それぞれ意味が少し違うことが分かりましたね。意味が似ている分、違いを理解して利用するようにしましょう。

当サイトをいつもご愛顧いただきありがとうございます。今後とも、引き続き変わらぬご愛用いただけますと幸いです。

" /> 「ご愛顧」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説! – Study-Z
国語言葉の意味

「ご愛顧」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

この記事では「ご愛顧」について解説する。

端的に言えばご愛顧の意味は「ひいきにすること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

小説好きで言葉の意味を調べるのが趣味な山田を呼んです。学生時代は塾講師もしていたぞ。一緒に「華奢」の意味や例文、類語などを見ていこう。

ライター/ぜーた

小説が好きで、日々日本語について調べたりしている。学生時代には塾講師の経験もありWEBエンジニアとして勤務中。この記事が学びになるように精一杯解説する。

「ご愛顧」の意味や語源・使い方まとめ

image by iStockphoto

それでは早速「ご愛顧」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「ご愛顧」の意味は?

「ご愛顧」には次のような意味があります。

1.贔屓にすること、特に商品やサービスのリピーターとなって目をかけること。「御愛顧」とも書く。
出典:welbio辞書「ご愛顧」

「ご愛顧」は「ごあいこ」と読み「贔屓にすること、目をかけること」を意味します。「愛顧」は「愛する・可愛がる」という意味を持つ「愛」と、「かえりみる・振り返る」という意味を持つ「顧」で成り立っている言葉です。「愛顧」に丁寧な表現の「御」をつけた敬語として「ご愛顧」となり、仕事現場でもお世話になっている目上の人や、贔屓にしてくれる顧客などに利用されます。

ご愛顧を利用する注意点は「自分に対しては使えない」ことです。「私はこの店をご愛顧している」は、自分の行動に対して丁寧な表現をしているので、不適切な表現となるので、覚えておきましょう。

「ご愛顧」の使い方・例文

「ご愛顧」の例文を使って使い方を見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

\次のページで「「ご愛顧」の類義語は?違いは?」を解説!/

次のページを読む
1 2 3 4
Share: