
その2「異議」
異議には「ちがった議論・意見・特に、ある意見に対し、それを不服とする反対意見」という意味があります。これは、逆の意見をもらうといった意味では「指摘」の類義語として数えられますが、明確な間違いを指摘するのが「指摘」であることに対し、「異議」は明らかな間違いを指し示す行為ではなく、自分の考えに対する反対意見という意味なので、少しニュアンスが違うことが分かりますね。混同しないよう、気をつけましょう。
「指摘」の対義語は?
「指摘」の対義語には、「控える」「遠慮」のような言葉が存在します。詳しく見ていきましょう。
「遠慮」
遠慮には「他人に対して、言葉や行動をひかえめにすること。」つまり、他人に向けて言動を慎んで控えること、辞退することを意味します。これは「問題点や間違いを指し示す」という意味を持つ「指摘」と逆になるので、対義語となることが分かりますね。利用方法としては、「彼は遠慮して、彼の間違いを示すことを控えた」などというように利用します。
「指摘」の英訳は?

image by iStockphoto
「指摘」は英語で「advice」か「recommendation」などが適切です。「指摘する」という動詞は「point out」といいます。
1.I don’t like having my mistakes pointed out.
「私はミスを指摘される事が嫌いです。」
2.Thank you for your appropriate advice.
「適切なアドバイスをありがとうございます。」
「pointed out」
pointは動詞では何かを指さすような行為を連想させ、何かを指摘する、注目を集めるといった意味を持ちます。このような意味を持つpointにoutの明るみにでる、外にでるようなイメージが足され、「指さすこと(point)で明らかにしている(out)」という意味が作られていることが分かりますね。
「point out」は特定の事実について何かを述べることで「指摘する」を表します。「point out」は人の目を何かに向けることであり、「注目させる、目を向けさせる」という意味です。その注目の先が何かをモノを指さしている場合は「指摘する」ではなく「指す」などで訳した方が自然でしょう。
\次のページで「「指摘」を使いこなそう」を解説!/