その2「神色自若」
「神色自若」と書いて「しんしょくじじゃく」と読みます。先にも触れたように、自若は泰然と同じように「落ち着いていること」を意味していますが、「神色」は「精神の状態を表す顔色」を意味しており、つまるところ、神色自若は顔色が落ち着いていることを意味しているわけです。
日常生活では殆ど用いられることがない言い回しですので、神色の意味も含めて、ここでしっかりと覚えておきましょう。
「泰然」の対義語は?
泰然が「落ち着いていること」を意味しますから、その対義語は「落ち着いていないこと」を意味します。いくつか対義語を挙げていきましょう。
その1「焦燥」
泰然の対義語は「落ち着いていないこと」を意味しているわけですから、「焦り」の意味をもった熟語が泰然の対義語となるでしょう。「いらいらすること、あせること」を意味する「焦燥」がそうした対義語の代表的な例でしょう。デートのランチに遅れそうで焦燥に駆られる、というような使われ方をします。いついかなるときでも焦らずに生きたいものです。とはいえ、デートに遅れて平然としているのは彼女からの顰蹙を買うかもしれません。
平然や平気も「落ち着いていること」を意味するわけですが、時としてマイナスの意味を持つことに注意しましょう。一方で、泰然や悠然などはマイナスの意味はなく、むしろ立派というプラスの意味合いが含まれます。
その2「気を揉む」
「気を揉む」は「心配でやきもきすること」を意味しますが、こうした態度はまさしく泰然とした態度とは真逆であると言えるでしょう。地鶏を使った限定の親子丼ランチがまだ残っているか気を揉む、というような使われ方をします。ランチで齷齪(あくせく)するようにはなりたくないものですね。
ちなみに「せかせかと休み無く働くこと」を意味する齷齪も泰然の対義語と考えることが出来るでしょう。漢字で齷齪が用いられることはほとんどないですが、一応覚えましょう。
「a calm and collected attitude」
泰然の英訳として、a calm and collected attitude が考えられるでしょう。calm は「穏やかな、平穏な」を意味し、collected はお「落ち着いた、冷静な」を意味します。attitude が「態度」を意味する名詞ですから、 a calm and collected attidtude は「穏やかで落ち着いた態度」と直訳することが出来るでしょう。その他にも、cool も泰然の英訳として挙げることができます。
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