5分で分かる「三原子分子」水と二酸化炭素はなぜ形が違う?京大卒の研究者がわかりやすく解説!
今日は量子化学の知識を使って、三原子分子が作られる仕組みを勉強していこう。三原子分子が作られる仕組みを理解できれば分子の形についても考えることができる。化学に詳しいライター珈琲マニアと一緒に解説していきます。
ライター/珈琲マニア
京都大学で化学を学び、現在はメーカーの研究職として勤務。学生時代の専門である物理化学、量子化学に関する知識が豊富なライター。
1.電子と分子形成
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本日学習するのは「三原子分子」は身近なところに存在します。例えば水は水素2つと1つの酸素から作られ、二酸化炭素は酸素2つと1つの炭素から作られた三原子分子です。ところで授業で習う水や二酸化炭素の分子の形を見ると、水は少し折れ曲がっていて、二酸化炭素は直線形をしています。では、なぜこれらの分子の形は異なっているのでしょうか。
この問題を解決するには分子の形成メカニズムを理解する必要があります。この章では三原子分子を学ぶために、まず分子の結合形成に重要な役割を担う「電子」について学んだ後に二つの原子が分子になる様子を見ていきましょう。
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