「不躾」の使い方・例文
「不躾」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.不躾で恐縮ですが、年齢の確認をさせて頂いてもよろしいでしょうか?
2.不躾とは存じますが、明日までに確認をお願いできますでしょうか?
3.うちの親は厳しいから、不躾な彼は気に入られるか心配だ。
3つの例文を挙げてみました。
例文の一つ目は個人情報が厳しい昨今、このような場面に遭遇することは少なくないかもしれませんね。相手がどんな立場の方であろうと確認が必須の時に使う例です。例文の二つ目はビジネスで覚えておくと便利な言い方ですよ。「無礼・失礼とは思いますが」というニュアンスの前置きになります。例文の三つ目はあまり直接的には使いませんが、「人」に対しても用いる事ができる例になりますよ。厳しい親に紹介するときや、まだビジネスマナーを身につけていない新入社員を連れて営業に行くときなど、「くれぐれも失礼のないように」という意味を込めて使われます。
このように「不躾」は、無理なお願いや失礼と分かっていてする依頼の時などに、前置きとして使う事が多い言葉ですよ。前置きをすれば何でもお願いしていいわけではありませんが、ビジネスマナーとして「無理難題を言って申し訳なく思っています」という気持ちを伝えるのに、とてもいい表現になりますね。
その1「無作法」
「不躾」とほぼ同じ意味を持つ言葉に「無作法」が挙げられます。読み方は「ぶさほう」で「礼儀作法にはずれること。ぶしつけ。」の意。端的に言えば「礼儀作法をわきまえていない」という意味。
「不躾」は、礼儀や作法を知らなくてしつけができてないさまを言うのに対して、「無作法」は礼儀作法をわきまえていない、つまり区別する・見分ける事ができていない状態を表しますよ。よく「空気が読めない人」といった言い方がありますが、この場合の「空気が読めない」は「無作法」がより近いですよ。軽微なニュアンスの違いなので、分かりにくいと思いますが、人格的に失礼な印象を与えるのは「無作法」の方になりますね。
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