この記事では「迅速」について解説する。

端的に言えば迅速の意味は「速やか」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んです。一緒に「迅速」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/AYA

長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「迅速」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していく。

「迅速」の意味や語源・使い方まとめ

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「迅速」という言葉を聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。私は「仕事が出来る人」を連想します。仕事にかかわらずプラスのイメージが強い言葉ですね。なぜそのようなイメージがあるのか、今回は「迅速」について解説していきます。

それでは早速「迅速」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「迅速」の意味は?

「迅速」には、次のような意味があります。

1.物事の進みぐあいや行動などが非常に速いこと。また、そのさま。
2.素早いこと。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「迅速」

「迅速」は「じんそく」と読み、「素早いこと。物事の進み具合や行動が非常に速いこと。」の意。ビジネスでよく使われる「迅速な対応」は「素早い対応」という意味ですね。そしてビジネスシーンにおいて、「迅速」という言葉を使うときは、ただ「素早い」だけでなく、「丁寧さ・正確さ」も含まれていますよ。「丁寧で正確に素早い対応」が「迅速な対応」という意味になります。

「迅速」の語源は?

次に「迅速」の語源を確認しておきましょう。

「迅速」の「迅」の中の、「卂」は「飛ぶ」の略式形、または鳥類の中で1番速いとされている「隼(ハヤブサ)」が飛ぶ姿を描いた字とされています。それを囲む「辶(しんにょう)」は「歩く」を持っていて、合わせて「速く進む」という意味を持っていますよ。「迅」だけでも立派に「速い」という意味を成しますが、それに「速」を合わせると「素早いさま」がよく表れていますね。

\次のページで「「迅速」の使い方・例文」を解説!/

「迅速」の使い方・例文

「迅速」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.お客様からのクレームには、迅速な対応が1番だ。
2.次回の会議は迅速に進めて下さい。
3.私共が迅速に対応させて頂きます。

例文を3つ挙げてみました。例文の一つ目は、実は私自身が職場で教えられた事ですよ。接客業に限らず言える事ですが、こちらがミスをした場合や、お客様が不満を仰っている時は、モタモタせず速やかに丁寧に対応しましょうという教えになりますよ。

例文の二つ目は、「次回はあまり時間が取れない」もしくは「今回のようにスローペースではなく」と言った意味が含まれているかもしれません。いづれにしても「迅速に進めてほしい」という依頼があったという事は、抜かりない下準備をして気を引き締めて取りかかる必要があることが感じ取れますね。

例文の三つ目は、「迅速」という言葉は自分にも使えますよ、という例を挙げてみました。この場合は「お任せいただいた仕事は、責任持って早急に対応いたします。」といったニュアンスですね。

「迅速」の類義語は?違いは?

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「迅速」の類義語は、どんな言葉があるでしょうか。

その1「速やかに」

「迅速」の「物事の進み具合や行動が非常に速いこと」と意味が似ている言葉で「速やかに」があります。「速やかに」の意味を調べると「間を置かずに。すぐに。迅速に。」と出てきますよ。ただし、「出来るだけ速く」のニュアンスを含むので、目上の人に使うのは失礼に当たるので避けておいたほうがいいでしょう。そして緊急度も「迅速」よりは低いので、使い分けが必要になってきますね。

\次のページで「その2「直ちに」」を解説!/

その2「直ちに」

「直ちに」は「迅速」と同じ「時間を置かずに。すぐに。」の意味を持ちます。読み方は「ただちに」で、「直」には「すぐ・ひたむき」の意味があるので、すぐさま取りかかる事を意味し、目上に人に対しても使う事が出来ますよ。「できたらする」の意味も含まれないので、緊急度は「迅速」と同じレベルと考えていいでしょう。

「迅速」の対義語は?

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「迅速」には、どんな反対の言葉があるのでしょうか?一緒に見ていきましょう。

「緩慢」

「迅速」の反対の言葉として挙げられるのは「緩慢」があります。「かんまん」と読み、「ゆっくりしていること。手ぬるいこと。」の意。「緩慢な動作」や「緩慢な対応」といった表現方法でよく使われていますよ。「緩慢な動作」は亀を思い浮かべると分かりやすいかと思いますが、「反応が遅くて機敏ではないさま」を表します。そこから派生して「物事の対処などが進まないさま・手ぬるい処置」を「緩慢な対応」などと例えていますよ。

「迅速」の英訳は?

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「迅速」を英語で表現するとどうなるでしょうか。

「promptly」

「迅速」は英語で色んな表現が出来ますが、「promptly」をまず紹介しますね。意味は「早速・即時・すばやく」といった意味になりますよ。ビジネスシーンで使う「迅速」には、時間的速さを求められる場合が多いので、「(物事が)素早く・ただちに行なわれる「速い」さま」を表す「promptly」がふさわしいと思います。「promptly」を「speedy」に言い換えても同じ意味になりますよ。前出の例文を英訳してみますね。

1.「We will respond promptly.」(私共が迅速に対応させて頂きます。)

2.「Please proceed speedy at the meeting.」(次回の会議は迅速に進めて下さい。)

\次のページで「「迅速」を使いこなそう」を解説!/

「迅速」を使いこなそう

この記事では「迅速」の意味・使い方・類語などを説明しました。

「迅速」について学んできましたが、簡単に復習をしておきましょう。「迅速」とは「丁寧で正確に素早い対応」の意味でしたね。言い換えるなら「直ちに」がベストでしょう。「速やかに」でも間違いではありませんが、命令のニュアンスを含んでいるので目上の人に用いるのは避けた方が無難ですよ。

「迅速」という言葉は立場関係なく使える上に、使い方によっては仕事をスムーズに進める手助けにもなるから正確に覚えておきたい言葉ですね。少し補足をすると、「迅速な対応」に敬語の接頭語をつけて「迅速なご対応」とすれば目上の人にも使えるし、自分が使いたいときは「迅速な対応をしていただき~」とへりくだった表現で謙譲語にもなりますよ。ビジネスに於いて「迅速な対応ができる人」は、確実に信頼を得られます。どんな世代の人でも心がけたい目標ですね。

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国語言葉の意味

「迅速」の意味や使い方は?例文や類語を読書好きWebライターがわかりやすく解説!

この記事では「迅速」について解説する。

端的に言えば迅速の意味は「速やか」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んです。一緒に「迅速」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/AYA

長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「迅速」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していく。

「迅速」の意味や語源・使い方まとめ

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「迅速」という言葉を聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。私は「仕事が出来る人」を連想します。仕事にかかわらずプラスのイメージが強い言葉ですね。なぜそのようなイメージがあるのか、今回は「迅速」について解説していきます。

それでは早速「迅速」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「迅速」の意味は?

「迅速」には、次のような意味があります。

1.物事の進みぐあいや行動などが非常に速いこと。また、そのさま。
2.素早いこと。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「迅速」

「迅速」は「じんそく」と読み、「素早いこと。物事の進み具合や行動が非常に速いこと。」の意。ビジネスでよく使われる「迅速な対応」は「素早い対応」という意味ですね。そしてビジネスシーンにおいて、「迅速」という言葉を使うときは、ただ「素早い」だけでなく、「丁寧さ・正確さ」も含まれていますよ。「丁寧で正確に素早い対応」が「迅速な対応」という意味になります。

「迅速」の語源は?

次に「迅速」の語源を確認しておきましょう。

「迅速」の「迅」の中の、「卂」は「飛ぶ」の略式形、または鳥類の中で1番速いとされている「隼(ハヤブサ)」が飛ぶ姿を描いた字とされています。それを囲む「辶(しんにょう)」は「歩く」を持っていて、合わせて「速く進む」という意味を持っていますよ。「迅」だけでも立派に「速い」という意味を成しますが、それに「速」を合わせると「素早いさま」がよく表れていますね。

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