国語言葉の意味

「居士」の意味や使い方は?例文や類語を日本語研究家が解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「居士」について解説する。

端的に言えば居士の意味は「(在家で)仏道修行をする男性」という意味の成人男性の戒名につける称号だが、もっと深く意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

博士(文学)の学位を持ち、日本語を研究している船虫堂を呼んだ。一緒に「居士」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ID: ↑パーツ内本文:76文字

ライター/船虫堂

博士(文学)。日頃から日本語と日本語教育に対して幅広く興味と探究心を持って生活している。生活の中で新しい言葉や発音を収集するのが趣味。モットーは「楽しみながら詳しく、わかりやすく言葉をご紹介」。お墓参りは割合まめにする方。

ID: ↑パーツ内本文:111文字

「居士」の意味や語源・使い方まとめ

image by iStockphoto

人が亡くなるのは非常に悲しいことです。それが家族であればその動揺は計り知れないものとなるでしょう。ところが家族が亡くなると遺族は葬儀や法要やお墓など、いろいろ考えなければならないことが噴出してきます。戒名もその一つと言えるでしょう。ここでは戒名の一部分である「位号」の1つである「居士」について解説します。知識で悲しみが言えるわけではありませんが、戒名という仏教用語の体系を知ることによって、1つ心を落ち着けて「見送り」に臨むことができるのではないでしょうか。

それでは早速「居士」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。「居士」とはインドの資産家という意味の「グリハパティgṛha‐pati」という言葉が語源の仏教の用語で、現在では人が亡くなった時、お寺のお坊さんからからいただく戒名につく称号の1つとして用いられています。その意味は「在家で仏道修行をする男性」です。

ID: ↑パーツ内本文:386文字

「居士」の意味は?

『精選版 日本国語大辞典』にはどう書かれているでしょうか。確認してみましょう。「居士」には、次のような意味があります。

ID: ↑パーツ内本文:59文字
こ-じ【居士】

〘名〙 (「こ」「じ」は、それぞれ「居」「士」の呉音)

1. 学徳が高い隠者。処士。

※集義外書(1709)三「身は市井にして、心は賢大夫士も恐るべき人ならば、居士とも隠者ともいふべし」 〔礼記‐玉藻〕

2. (gṛha-pati の訳語。家長・長者の意) 仏語。仏教興隆期のインドで、商工業に従事した資産家。または、出家しないで家にいて仏門に帰依する男子の称。在家の仏教信者、修行者。特に近世以降、禅に関していう場合が多い。

※法華義疏(7C前)三「居士譬内凡夫」 〔祖庭事苑‐三・雪竇祖英上〕

3. 男子の死後、その法名(戒名)に付ける称号。→こじごう(居士号)。

※雑俳・柳多留‐三(1768)「国者に聞けば四五人居士に成り」

 

出典:精選版 日本国語大辞典(小学館)「居士」
ID: ↑パーツ内本文:371文字

用例の時代別に見ると、2のインドの資産家・在家の仏教信者という意味が最も用例が古いですね。つづいて、1の学徳の高い隠者という意味の用例が出てきます。「隠者」という耳慣れない言葉が出てきますが、俗世間との交わりを絶った人のことです。そして、現代最も用いられると考えられる3の戒名につける称号としての「居士」があります。

ID: ↑パーツ内本文:158文字

「居士」の語源は?

続いて「居士」の語源を確認しておきましょう。さきほどの『精選版  日本国語大辞典』にもありました通り、「居士」はもともと古代インドの家長や長者という意味のgṛha-pati(グリハ・パティ)というサンスクリットの単語がもとになっています。このgṛha-patiが中国で翻訳されて、「居士」となり、仏教の伝来とともに日本にやってきたわけです。

ID: ↑パーツ内本文:175文字
次のページを読む
1 2 3
Share: