その1「人生訓」
「人生訓」は個人が用いる「モットー」の類義語です。
「訓」という漢字には「教え、さとす」という意味があります。なので「人生訓」とは「人生についての教え」…つまり「人はどう生きるべきか」という教えのこと。用いられる言葉には「温故知新」(古いものを改めてたずねて新しいものを見出す)、「安心立命」(全てを尽くして身を天に任せ動じないこと)等があります。
その2「クレド」
「クレド」はラテン語で、意味は「信条」「志」。
主にビジネスシーンで用いられ、「企業理念」のように解釈されていますがその意味合いは「企業理念」とは少し異なります。
「基本理念」が企業の存在価値等を抽象的に表し創業者から受け継がれるものであるのに対し、「クレド」は具体的な文章で簡潔に表され、社員が共有するその「クレド」によって自分たちの行動の方向性を決めていく柱となるものです。なので創業者から受け継がれる「基本理念」とは異なり、企業が置かれている状況に応じて変わることもあります。
「モットー」の対義語は?
「モットー」の対義語はありません。
モットーは「日常の行為の目標や方針となる事柄」という意味ですが、この意味の対義語をもつ言葉がないのです。
1. He has a motto of not chasing those who leave.
彼は去る者は追わずをモットーとしている。
2. This is a motto expressing the idea of the manager.
これは経営者の理念を表す標語だ。
英文1は個人が用いるmottoの例文です。直訳すると「彼は離れる人を追わないというモットーをもっている」。これを和訳すると「彼は去る者は追わずをモットーとしている」となります。
英文2はビジネスシーンでのmottoの例文。この場合のmottoは標語という意味。ところで標語とキャッチフレーズは同じように思えますが、違いは何でしょう?キャッチフレーズは「宣伝活動等で用いられる、消費者の心を動かすための文章、言葉」。それに対して標語は「集団においての指針、理念」。企業経営者の方針、理念を示す英文2のmottoは標語という意味になります。
\次のページで「「モットー」を使いこなそう」を解説!/