この記事では「華奢」について解説する。

端的に言えば華奢の意味は「頑丈でない」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

小説好きで言葉の意味を調べるのが趣味な山田を呼んです。学生時代は塾講師もしていたぞ。一緒に「華奢」の意味や例文、類語などを見ていこう。

ライター/ぜーた

小説が好きで、日々日本語について調べたりしています。学生時代には塾講師の経験もありWEBエンジニアとして勤務中。この記事が学びになるように精一杯解説する。

「華奢」の意味や語源・使い方まとめ

image by iStockphoto

それでは早速「華奢」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「華奢」の意味は?

1.華奢とは、か細くてか弱い、および、そのような細身の姿が繊細で優雅な印象を与える、といった意味で主に用いられる表現である。この意味の「華奢」は「きゃしゃ」と読む。

2.華奢には「かしゃ」と読む語義もある。この場合は「派手で贅沢だ」「華美であり豪奢」という意味合いで用いられる。

出典:実用日本語表現辞典

辞書には2つの読み方の「華奢」が紹介されています。実は「きゃしゃ」と読むのか「かしゃ」と読むかで「華奢」という言葉は違う意味になるのです。「華奢(きゃしゃ)」は、主に細い女性の体型を賛美する言葉として使用される言葉。人物以外にも利用が可能で、柱のような頑丈であるべきものを華奢と表現すると「頼りない印象」といったニュアンスになり、反対に工芸品などの芸術を華奢と表現すると「優雅で上品」といったニュアンスになります。

上記のように、「か細くか弱い」という意味で用いられる場合の「華奢」の読み方は「きゃしゃ」です。また華奢には「かしゃ」と読む語義もあり、この場合は「派手で贅沢だ」「豪華な様」という意味で用いられます。混同してしまい、どちらがどちらの意味を持つのかが分からなくなれば、華奢(きゃしゃ)は姿や形のことを指し、華奢(かしゃ)は行動への評価と覚えておくと、忘れる心配もないでしょう。

「華奢」の語源は?

「華奢」の意味の語源は「香車」(飾りのついた輿車)に関係があります。

「香車」に乗れる人は限られ、身分が高く、上品でか弱い人物が乗っていました。その人を指して「きゃしゃ」という言葉が生まれたと言われています。

\次のページで「「華奢」の使い方・例文」を解説!/

「華奢」の使い方・例文

それでは華奢の例文を見ていきましょう。

1.私の彼女は華奢で綺麗で、守りたくなる。
2.あの男性は筋肉がなくて、頼りなく見える。
3.彼の遊び方は派手で、華奢である。

上記の例文には2つのポイントがあります。1つ目は、男性を「華奢」と表現する場合と女性を「華奢」と表現する場合で受け取りての印象が変わってしまうことです。男性を「華奢」と表現する場合、体つきが弱々しく、小柄で肩幅が狭かったり頼りない印象となります。一方女性を「華奢」と表現する場合には、その女性の魅力を表現する言葉に。このように、からだの特徴としての華奢は男性と女性でニュアンスが異なることが分かりますよね。

2つめのポイントは、「華奢(かしゃ)」という意味での利用法です。私たちは普段「華奢(きゃしゃ)」という意味で「華奢」を使うことが多いですが、誰かの行動や振る舞いを評価する際には「華奢(かしゃ)」を使うことが適切となります。どっちがどっちがわからなくなった場合は、行動への評価が「華奢(かしゃ)」見た目が「華奢(きゃしゃ)」と覚えておくと良いでしょう。

「華奢」の類義語は?違いは?

image by iStockphoto

「華奢(きゃしゃ)」の類義語には、「か細い」「脆弱」「細い」などがあり、「華奢(かしゃ)」の対義語には「贅沢」「栄華」「冨裕」などがあります。

その1.「細い」

華奢(きゃしゃ)にはか細く弱々しい様といった意味があります。「細い女性」と「華奢な女性」だと、意味は近くなりますが、「華奢な女性」と表現すると、ただ細いだけでなく、女性として守りたくなるような印象を与えることが可能です。スレンダーな女性を表現する際は「華奢な女性」と表現する方が適切に褒めることができるので、覚えておきましょう。

\次のページで「その2.「贅沢」」を解説!/

その2.「贅沢」

贅沢には、必要を越えたレベルで金銭や物品を使うこと、という意味があります。また、そこに非難めいたネガティブな意味はこもりません。

1.あのカップルは今日、記念日らしいので、贅沢な晩ご飯を食べに行った。

2.あのカップルは、遊ぶ時はとことんお金を使うので、遊び方が華奢だ。

どちらも豪華に過ごしていることを表現しているので類義語と分類されますが、贅沢は必要を越えたレベルで金銭や物品を使うことなので、普段から豪華に過ごしてる人の行動を表現する場合は「華奢(かしゃ)」と表現する方が適切です。

「華奢」の対義語は?

「華奢(きゃしゃ)」の対義語には「頑丈」「華奢(かしゃ)」の対義語には「貧相」などがあります。

その1.「頑丈」

華奢(きゃしゃ)の対義語は頑丈です。頑丈にはからだが丈夫なさま。また、物の作りが堅牢なさまという意味があります。人物を表現する場合の頑丈も、建物や物質を表現する場合の頑丈も、どちらも華奢(きゃしゃ)の対義語です。身長が高く、強靭なボディを持っている男性も「頑丈」ですし、正確に、最新の技術で作られた壁の強度も「頑丈」となり、細く弱々しいという意味を持つ華奢(きゃしゃ)とは逆の意味を持つので、覚えておきましょう。

その2.「貧相」

華奢(かしゃ)の対義語は貧相です。貧相には、いかにも貧乏そうな様や、みずぼらしく見える様という意味があります。派手さもなく、華やかな印象も受けない貧相という言葉は、いかにも華奢(かしゃ)の対義語ですね。

\次のページで「「華奢」の英訳は?」を解説!/

「華奢」の英訳は?

image by iStockphoto

「か細い」「豪華、贅沢」という意味をもつ「華奢」。英語ではどのように表現されているのでしょうか。

1.This art is so delicate. if you touch it will break.
このアートはとても繊細です。もしあなたが触れると、壊れるでしょう。

2.It's a luxury for me to be able to sleep this late. 
こんなに朝寝ぼうできるのは私にはぜいたくなことです。

華奢(きゃしゃ)は英語でdelicateとなり、意味は「繊細、か細い、壊れやすい」などがあります。小顔で細い女性を華奢と表現する場合はdelicateではなくtrim(スリム)などを利用すると良いでしょう。華奢(かしゃ)の場合は、luxulyとなり、意味は「贅沢なこと、高級品」です。派手で、華やかな様を表現できるので、luxulyを例文のように使うと良いですね。

「華奢」を使いこなそう

この記事では「華奢」の意味・使い方・類語などを説明しました。

「華奢」は「きゃしゃ」「かしゃ」と読み方が2つあり、それぞれの意味の違いや、用いられ方がわかりましたね。

私たちは普段「華奢(きゃしゃ)」という意味で利用することが多いですが、学んだことを活かして、「華奢(かしゃ)」という意味で使ってみてはいかがでしょうか。学びを自分が利用することでさらに理解が深まることもありますよ。

" /> 「華奢」の意味や使い方は?例文や類語を本好きライターがわかりやすく解説! – ページ 3 – Study-Z
国語言葉の意味

「華奢」の意味や使い方は?例文や類語を本好きライターがわかりやすく解説!

その2.「贅沢」

贅沢には、必要を越えたレベルで金銭や物品を使うこと、という意味があります。また、そこに非難めいたネガティブな意味はこもりません。

1.あのカップルは今日、記念日らしいので、贅沢な晩ご飯を食べに行った。

2.あのカップルは、遊ぶ時はとことんお金を使うので、遊び方が華奢だ。

どちらも豪華に過ごしていることを表現しているので類義語と分類されますが、贅沢は必要を越えたレベルで金銭や物品を使うことなので、普段から豪華に過ごしてる人の行動を表現する場合は「華奢(かしゃ)」と表現する方が適切です。

「華奢」の対義語は?

「華奢(きゃしゃ)」の対義語には「頑丈」「華奢(かしゃ)」の対義語には「貧相」などがあります。

その1.「頑丈」

華奢(きゃしゃ)の対義語は頑丈です。頑丈にはからだが丈夫なさま。また、物の作りが堅牢なさまという意味があります。人物を表現する場合の頑丈も、建物や物質を表現する場合の頑丈も、どちらも華奢(きゃしゃ)の対義語です。身長が高く、強靭なボディを持っている男性も「頑丈」ですし、正確に、最新の技術で作られた壁の強度も「頑丈」となり、細く弱々しいという意味を持つ華奢(きゃしゃ)とは逆の意味を持つので、覚えておきましょう。

その2.「貧相」

華奢(かしゃ)の対義語は貧相です。貧相には、いかにも貧乏そうな様や、みずぼらしく見える様という意味があります。派手さもなく、華やかな印象も受けない貧相という言葉は、いかにも華奢(かしゃ)の対義語ですね。

\次のページで「「華奢」の英訳は?」を解説!/

次のページを読む
1 2 3 4
Share: