1.大きなトラブルになる前に、エスカレーションしよう。
2.エスカレーションするので、あとはお願いしてもよろしいでしょうか。
3.私では手に負えないため、専門家にエスカレーションした。
「エスカレーション」は、上司や専門家に物事を引き継ぐ際に使う言葉。「エスカレーションする」というと、「後の対処を任せる」事もあれば、「指示を仰ぐ」というケースも意味しています。
一方で、ただの報告だけではエスカレーションとは言いません。状況報告だけでなく、その後の対応を求める時にエスカレーションと言います。
分野ごとにみる「エスカレーション」の意味の違い
一言で「エスカレーション」と言っても、状況によって指し示す意味が異なります。それぞれの場面で、どのように用いられるのか見ていきましょう。
IT用語「上長に引き継ぐ」
IT業界では、システムに関する問い合わせでエスカレーションがよく見られます。システムについては現場で判断できない事が多いため、専門知識を持っている上長に確認が必要です。
また、システムを扱っているため、深刻なトラブルに発展してしまうケースもあります。そうなると現場で対応できない事が多いので、早急にエスカレーションする事が重要になるという訳です。
コールセンター「詳しい人に聞く」
コールセンターでは、「電話を代わる、引き継ぐ」という意味になることはほとんどありません。最初に対応した人(一次対応)が解決するべきとされているため、「詳しい人に聞く」という意味で用いられる事が多いです。
ただ、一次対応で解決できないと判断した場合には、上司へ引き継ぐという場合もあります。
オペレーター業務「顧客にトラブルを報告」
システムオペレーターの場合には、「顧客へトラブルを報告する」という意味です。具体的には、サーバー管理やSEなどで用いられます。
顧客の企業からシステム管理を任されている事が多いです。そのため、システムに異常があった場合には、顧客へエスカレーションする事が必要になります。
サービス業界・小売業界「上司にクレーム処理を任せる」
飲食店や販売店などでは、「クレーム対応を上司に任せる」という意味で用いられます。技術的な対応は必要ありませんが、クレームでは「責任者をだせ」とお客が起こっている場合が多いです。そのため、責任者がクレームの対応をする事が多くなります。
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