「形骸化」の使い方・例文
「形骸化」はビジネスシーンはもちろん、政治や経済の世界でも使われます。正しい意味を押さえたところで、例文を使って使い方を見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.会社の規則は、そのほとんどが形骸化してしまっている。
2.社長が示した「会社の成長ビジョン」は、数年のうちに形骸化した。
3.ルールの形骸化を防ぐため、月1回の定例見直し会の開催を提案する。
例文1は「形骸化」という言葉が最もよく使われるパターン。「形骸化」は「ルール・規則」という単語とセットで頻繁に登場します。「規則が形骸化している」とは、「規則が名ばかりのものになり、実質的な意義がなくなってしまっている」という意味ですね。
例文2は「形ばかりになった」点を指摘し、対象を批判的に表現する際に使われる「形骸化」です。「会社のビジョンが形骸化した」とはつまり、形ばかりで成長の実感や実態がない点を指摘することで、会社と経営者である社長を批判する意味合いを持っています。
例文3は逆に「形骸化を防ぐ」という視点で使われる例を紹介しました。何事も時間の経過とともに「形骸化」はしやすいもの。望ましくない形骸化を防ぐという視点であらかじめ動いておくことも大切です。
「形骸化」の類義語は?違いは?
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「形骸化」は中身がともなわなくなり、形ばかりが残るという意味でしたね。同じような意味を持つ言葉は他にもあるのでしょうか。「形骸化」の類語をみていきましょう。
その1「形式化」
「形式化」は「形骸化」より平易な表現であり、馴染みがある方もいるかもしれませんね。「形式化」も「形骸化」同様、中身がなくなって物事が形ばかり、つまり「形式だけ」になってしまったことを指します。「形骸化」と相互に置きかえて使用可能です。
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