
「クロニクル」が抱かせる印象とは?
「クロニクル」の意味は「年代史」ですが、同じ場面でもどちらの表現を使うのかで印象が変わってきます。確かに「年代史」の方がより伝わりやすい単語ですが、「理解が難しそう」「親しみづらい」という印象も抱かせる言葉です。
対して「クロニクル」はピンと来づらくはあるものの、「年代史」が持つ固くて難しそうな印象は大きく和らぎます。このとっつきやすさが、老若男女問わず多くの人を対象にした娯楽の世界でしばしば利用される理由です。
「年代記」 chronicleは語源のギリシャ語Gk.kronikos「時間の」「長期の」と言う意味から来ています。
出典:語源の広場「chronicle 語源」
頭文字が「k」と「c」で違うのでは?と思われるかもしれませんが、「k」が頭文字なのはラテン語でこのような表記になるためです。年月を経て「c」が頭文字の英単語となり、現在「クロニクル」は英単語として綴りを表記すると「c」が頭文字になります。他にも類似した英単語はありますが、いずれもアルファベットの綴りは頭文字が「c」です。
おまけ:「クロノ」から広がる言葉
本記事では「クロニクル」を紹介していますが、近しい意味かつ日本でもまれに見かける単語として、「クロノ」「クロノス」があります。「クロノ」は「時の」という意味であり、「クロノス」は時空を司る神の名前です。「クロニクル」と合わせると、非常によく似た語感であることが分かり、これは語源が同じである、また近しいために起こります。
このようなことから、ひとつ言葉を覚えておくと、近しい言葉も推測しやすい傾向があるため、どんな言葉であっても覚えておいて損はありません。
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