
「不束者」の使い方・例文
続いて「不束者」の使い方について例文を用いながら説明します。
1.娘が恋人を連れてきて「娘さんと結婚させてください」と挨拶をされたので「不束者の娘ですが、どうぞよろしくお願いします」と答えた。
2.今日から着任した彼は「不束者ですが、誠心誠意業務に励みますので何卒よろしくお願いいたします」と皆の前で挨拶した。
3.研修を担当した部下から「不束者ですが、引き続きご指導のほどよろしくお願い申し上げます」と言われた。
例文1は結婚の挨拶のシーンが伺えますね。「不束者」という言葉を使って女性側の親が「未熟な娘ですがどうぞよろしく」と伝えています。例文2と例文3はビジネスシーンで「不束者」という言葉が使用されていることが分かりますね。例文2は新しく任務に就くためにきた彼が「不束者」を使用して「私は未熟者ですが精一杯頑張るのでよろしくお願いします」と挨拶している様子が伺えます。例文1と同じく例文2は「未熟者」という意味が含まれているといえるでしょう。例文3は研修を担当した部下から上司に向けて発言している会話だと考えられます。

「ふつつかもの」は漢字で書くと「不束者」となるが、これだと読みにくくビジネスメールや文書でやり取りする時は漢字に変換することはオススメできないな。相手にすぐ伝わるよう「ふつつか者」と記すのが良いだろう。続いて「不束者」の類義語について説明するぞ。
その1「若輩者(じゃくはいもの)」
「若輩者」とは「経験が浅く未熟な者」「年が若い者」を意味する言葉です。「経験が浅く未熟」という意味で「年が若い」という表現が使用されているため、何歳から何歳までが「若輩者」に当たるという決まりはありません。「若輩者」は謙遜の意味で使用され、ある程度経験を積んだ人が自分を下げて言う時に使用されることがほとんどです。
例として「私のような若輩者がこのような大きなプロジェクトのリーダーを仰せつかりまして大変恐縮でございます」というようにビジネスシーンでの挨拶で使用することができます。この文から考えても、経験が全くない人にリーダーを任せることはほとんどないので「ある程度経験のある人」が謙遜で使用している言葉だということが分かりますね。