
5分で分かる「ロンドン分散力」多くの分子に働く引力の正体とは?京大卒の研究者がわかりやすく解説!
原子や分子内の電子の動きは身近な自然現象と繋がっている
多くの分子、化合物にも働く「ファンデルワールス力」の源が今回紹介した「ロンドンの分散力」であり、この力は量子化学の特徴の一つである電子分布の瞬間的な偏りによって生まれます。電子の位置と動きを確率で表すというのは量子化学特有の考え方であり、イメージしにくいかもしれません。
しかし量子化学の考え方を取り入れることで分子や原子の動きの理解が進み、化合物の沸点といった身近な現象を説明できるようになりました。量子化学のような基礎的な学問が身近な自然現象とリンクする、それこそが化学の面白さの一つかもしれませんね。