この記事では「ルーチン」について解説する。

端的に言えば「ルーチーン」の意味は「日課」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

大手企業に35年以上勤務したくさんの文章に携わってきた経験を持つベテランのKAIKAIを呼んです。一緒に「ルーチン」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/KAIKAI

東京の大手企業に35年以上勤務して、仕事でたくさんの文章に携わて来た経験がある。学生時代から国語が得意で言葉には自信あり。

「ルーチン」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「ルーチン」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

仕事でよく「ルーチーン業務」とか「ルーチーン化する」という言葉をよく聞きます。なんとなくニュアンスはわかるのですが、この言葉の持つ意味を正確に説明するのは難しいですね。このページで「ルーチーン」のもつ意味や語源、類語や対義語について詳しく勉強してみましょう。

「ルーチン」の意味は?

「ルーチン」には、次のような意味があります。

1.きまった手続きや手順、動作など。また、日常の仕事。日課。「ルーチンワーク」
2.コンピューターで、プログラムの中のひとまとまりの機能をもつ命令軍。最初に実行されるメーンルーチーンと、メーンルーチーンから呼び出されるサブルーチーンとがある。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「ルーチン」

「ルーチーン」は英語の「routine」のカタカナ語です。「決まりきった作業や型にはまった行動」のことで、「定型業務」「パターン化された業務」のことを言います。ビジネスシーンでよく聞かれる言葉ですが、その対象となるのは仕事だけではなく、「買い物」とか「お風呂」とか「お化粧」といった毎日の決まった行動についても使われるのです。また、「ルーチン化」といった場合は、日常の作業や行動を無理なく継続できるようにパターン化することを言います。

そして、「ルーチン」はコンピューター業界において、「コンピュータープログラムの一連の命令のこと」についても使われているのです。「メインルーチン」や「サブルーチン」といったように使われています。

「ルーチン」の語源は?

次に「ルーチーン」の語源を確認しておきましょう。フランス語に「道」という意味の「route」という単語があり、これが英語でも使われるようになりました。そして、それに「に属する」という意味の「ine」がくっついて「routine」になったのです。

\次のページで「「ルーチン」の使い方・例文」を解説!/

「ルーチン」の使い方・例文

「ルーチン」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.ルーチン作業のミスによって会社は損害を被った。
2.ルーチン業務を卒業して企画業務に専念したい。
3.夕方公園を散歩するのは私のルーチンの一つだ。
4.朝礼で指差し呼称をルーチン化して交通事故が出ないようにしよう。

1と2の「ルーチン作業」とは、仕事を行う際にマニュアルに従って、同じ作業を毎日繰り返して行うことです。たとえば「日報の提出」「電話応対」「単純なデーターの打ち込み」などがあります。3は個人的な毎日の日課という意味で使われていますね。また4の「ルーチン化」とは行動をパターン化することによって習慣化させ、業務の効率化、安全につなげことを意味しているのです。

「ルーチン」の類義語は?違いは?

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「ルーチン」の類語語にはどんなものがあるのでしょうか。

その1「定型業務」

「定型業務」とは、仕事の手順がマニュアル化されており、「あまり自己判断や思考を要せずに単純に効率よく作業をこなす業務」のことで、ほぼ「ルーチン」と同じ意味です。従って、ビジネスの世界において発想力を要する企画業務や、戦略を駆使する営業や新規事業の立ち上げといった業務は当てはまりません。

\次のページで「その2「タスク」」を解説!/

その2「タスク」

「タスク」「やらなければならないこと」という意味のカタカナ語です。「ルーチン」の」ように繰り返し行われることではなく、単にいついつまでにやらなければならないことを意味します。とは言え、「タスク」を達成させるには「ルーチン」のような小さなことの積み重ねが必要な場合もありますね。よって「タスク」と「ルーチン」は深い関係にあると言えましょう。「タスク」の場合はやるべきことを「達成する」と言い、達成された時点でその行為は終了しますが、一方、「ルーチン」の場合はやるべきことを「行う」と言い、その行為は延々と繰り返されるのです。

「ルーチン」の対義語は?

「ルーチン」の対義語を見てみましょう。

その1「アドホック」

「アドホック」とは英語の「sd hoc」のカタカナ語で、「その場しのぎ」「臨機応変」の意味があります。「ルーチーン」の毎日コツコツと積み上げるイメージはありません。また、ネットワーク用語としても使われ、無線LANなどの装置を使用せず、端末同士を直接接続させてつなげることを言います。いわば「その場しのぎのネットワーク」と言うことですね。

その2「ケースワーク」

「ケースワーク」とは、「いろんな困難や問題を抱えている人が社会復帰できるため、その人の家族も含めて支援や援助を行うもの」で、社会福祉事業の一環となるものです。それぞれの抱えている環境が大きく異なるため、一人一人に応じたさまざまな対策が必要となってきます。従って、単純な「ルーチン」では対応ができないのです。

「ルーチン」の英訳は?

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「ルーチーン」の英訳について見てみましょう。

「routine」

英語で「ルーチーン」は「routine」です。日本語の「ルーチン」は英語のカタカナ語ですね。「決まりきった仕事、日常の仕事、慣例、手順、機械的操作、(演芸で)型にはまった所作、(電子計算機の)プログラムによる電子計算機の一連の作業」といった意味があります。

例えば以下のように使われます。

\次のページで「「ルーチン」を使いこなそう」を解説!/

daily routine 毎日の決まった仕事、日課
establish a rourine     新たに日課を増やす
routine business    経常的業務
a routine inspection   定期検査
a boring routine  job   退屈な型にはまった仕事

「ルーチン」を使いこなそう

「ルーチン」という言葉はビジネスの世界のみならず、人々の日常生活やITの世界、スポーツの世界にも広く使われています。私たちの人生に大変密接したものであり、「ルーチン」を積み重ねることによってこそ、大きな成功が導かれるのです。「ルーチン」という言葉をしっかり理解したからには、今後、コツコツとたくさんの「ルーチン」をこなしていこうではありませんか。

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国語言葉の意味

「ルーチン」の意味や使い方は?例文や類語をたくさんの文章に携わってきたライターがわかりやすく解説!

この記事では「ルーチン」について解説する。

端的に言えば「ルーチーン」の意味は「日課」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

大手企業に35年以上勤務したくさんの文章に携わってきた経験を持つベテランのKAIKAIを呼んです。一緒に「ルーチン」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/KAIKAI

東京の大手企業に35年以上勤務して、仕事でたくさんの文章に携わて来た経験がある。学生時代から国語が得意で言葉には自信あり。

「ルーチン」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「ルーチン」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

仕事でよく「ルーチーン業務」とか「ルーチーン化する」という言葉をよく聞きます。なんとなくニュアンスはわかるのですが、この言葉の持つ意味を正確に説明するのは難しいですね。このページで「ルーチーン」のもつ意味や語源、類語や対義語について詳しく勉強してみましょう。

「ルーチン」の意味は?

「ルーチン」には、次のような意味があります。

1.きまった手続きや手順、動作など。また、日常の仕事。日課。「ルーチンワーク」
2.コンピューターで、プログラムの中のひとまとまりの機能をもつ命令軍。最初に実行されるメーンルーチーンと、メーンルーチーンから呼び出されるサブルーチーンとがある。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「ルーチン」

「ルーチーン」は英語の「routine」のカタカナ語です。「決まりきった作業や型にはまった行動」のことで、「定型業務」「パターン化された業務」のことを言います。ビジネスシーンでよく聞かれる言葉ですが、その対象となるのは仕事だけではなく、「買い物」とか「お風呂」とか「お化粧」といった毎日の決まった行動についても使われるのです。また、「ルーチン化」といった場合は、日常の作業や行動を無理なく継続できるようにパターン化することを言います。

そして、「ルーチン」はコンピューター業界において、「コンピュータープログラムの一連の命令のこと」についても使われているのです。「メインルーチン」や「サブルーチン」といったように使われています。

「ルーチン」の語源は?

次に「ルーチーン」の語源を確認しておきましょう。フランス語に「道」という意味の「route」という単語があり、これが英語でも使われるようになりました。そして、それに「に属する」という意味の「ine」がくっついて「routine」になったのです。

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