「リカバー」
「リカバー」と「リカバリー」は、どちらも意味合いそのものはまったく同じ、「回復」「復旧」を指します。
本来は「リカバー」は動詞であり、「リカバーする」「リカバーできる」などいった使い方、「リカバリー」は名詞であり「リカバリー方法」「リカバリー手順」などといった使い方をするという違いがあるのです。しかし日本語においては「リカバリーする」という動詞的な使い方もするのが一般的なため、この二つの言葉についてはほぼ同義と考えて良いでしょう。
「カバー」
「リカバリー」や「リカバー」と似た言葉で「カバー」もあります。これは「覆う」「被せる」という意味のほかに、「補う」「代理をする」などの意味があり、「ミスをカバーする」などという使い方をすることも。「リカバリー」が回復させることを指すのであれば、「カバー」は助けるという意味合いで使うことが多いでしょう。
「リストア」
「リストア」はシステムやPCなどの機器においての「リカバリー」と対になっている言葉で、意味合い的には「リカバリー」と同じく「復旧」を指します。ですがまったくの同義ではありません。
例えばパソコンに不具合が起きてOSの復旧をする場合、まずバックアップしておいたシステムデータをパソコンに戻します。これが「リストア」。そしてそのリストアしたデータに処理を加えて正常化させることを「リカバリー」と呼ぶのです。つまり、リストアはバックアップデータを入れること、リカバリーはそのデータを正常に稼働させることという違いがあるということですね。
「リカバリー」の対義語は?
「リカバリー」の明確な対義語はありません。しかし「回復」という意味合いの対義をなす言葉としては、例えばビジネスシーンでは失敗などにより信用を無くすという意味の「失墜」であったり、医療現場では傷を負うという意味の「負傷」などがあります。その状況によって多様な表現をするということですね。
「リカバリー」を使いこなそう
この記事では「リカバリー」の意味・使い方・類語などを説明しました。様々な分野で多様な意味で使われていた言葉でしたね。日常会話でも幅広く使えるかと思います。ぜひ今回の記事を参考に、類語の意味合いやニュアンスの違いなども注意しつつ、いろんな場面で使ってみてください。