
端的に言えばマージンの意味は「利益」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
塾講師歴5年のれお先生を呼んです。一緒に「マージン」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/れお先生
教壇に立って、授業をすること5年。今も現役塾講師として、中学生・小学生を指導している。塾での経験を活かし、子供でも分かりやすい記事の作成を心がける。
「マージン」の意味

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「マージン」という言葉を聞いたことがある人は多きのではないでしょうか。この言葉は、ビジネスシーンでよく使います。ニュアンスは知っているけど正しい意味を知っていますか。正しい意味を、知らないと大きな損害を出すこともあります。それでは早速「マージン」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「マージン」の意味は?
「マージン」には、次のような意味があります。
マージン【margin】
1 原価と売値との差額。利ざや。
2 委託証拠金。
3 ページの欄外。余白。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「マージン」
「マージン」を意味1で使うのは、ビジネスシーンです。原価と売値の差額なので、売り上げ利益という意味で使います。また利ざやとは、金利で得る利益のことです。銀行などでお金を借りるときに、金利分の数パーセントを上乗せして返済するので利益が出ることや、証券取引における売値と買値の差額の利益としても使われます。つまり「マージン」の意味1を端的にいうと利益です。職種によって利益の出し方が異なることから、様々なジャンルのビジネスシーンで使われています。
「マージン」の意味2は、証券用語の委託証拠金です。委託証拠金とは、投資家が先物取引やオプション取引などを行う際に証券会社に差し入れする担保の事を指します。現金だけでなく、株式や債券などの有価証券で代用することも可能です。
「マージン」の意味3は、余白という意味で印刷業界で使います。印刷する際に、のちの工程を視野に入れ印刷物の余白である「マージン」を決めることが重要です。
「マージン」の使い方・例文
「マージン」の使い方は、使う場所や職種によって意味が異なりるので、注意が必要です。それぞれの場所ごとに使い方を見ていきましょう。
ビジネス用語での「マージン」の使い方・例文
ビジネスシーンでの「マージン」の使い方を例文を使って見ていきましょう。
1.今年度のこの事業所でのマージンを確認する。
2.お金を借りるときはマージンも見る必要がある。
ビジネスシーンにおいて、例文1の「マージン」の使い方は利益として使っています。日本で「マージン」を使うときに、最も多い使い方です。業種によって利益の出し方が異なるので、例文2の「マージン」の使い方は、銀行業界や証券取引では利ざやとして使います。
証券用語としての「マージン」の使い方・例文
証券用語としての「マージン」の使い方を例文を使って見ていきましょう。
・証券会社に依頼をした取引が成立したので、マージンを差し入れる。
証券用語として使う「マージン」は、先物取引やオプション取引の時に使います。先物取引とは、将来買う商品についてを約束する取引です。この取引では、いつどの商品を何個買うかまで詳細に決めます。
しかし、先物取引成立時の相場と将来の相場が変動する可能性があり、実際に売買するときに取引を破棄するかもしれません。そこで買い手と売り手だけでなく、リスクを避ける目的で証券会社が仲介役となります。仲介役となった証券会社にたいして、支払うお金や株式を「マージン(委託証拠金)」というのです。
印刷業界の用語としての「マージン」
印刷業界の用語としての「マージン」の使い方を例文を使って見ていきましょう。
・完成品の時には、今よりも上下左右マージンを広くとる。
印刷業界の用語としての「マージン」は、余白として使います。印刷した後に、折りや冊子として綴じる場合もあるので、文字が消えたり読みにくくならないように考慮して「マージン」を決めることが必要です。
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