
「ADME」って何?薬物代謝に重要な指標?現役理系大学院生がわかりやすく解説!
生物に詳しい現役理系大学院生ライターCaoriと一緒に解説していきます。

ライター/Caori
国立大学院の博士課程に在籍している現役の理系大学院生。とっても身近な現象である生命現象をわかりやすく解説する「楽しくわかりやすい生物の授業」が目標。
ADME(アドメ)とは

image by Study-Z編集部
薬を摂取すると「吸収」されて血液中に入り、体内に「分布」し、やがて「代謝」され、最終的に「排泄」されて体内からなくなります。このように「薬がどのように吸収されて、身体の中でどのような動きをして、どのくらいの時間で排泄されるのか」を理解することはとても重要です。これらを調べる学問を薬物動態学と呼びます。
ADME(アドメ)とは、薬物動態学の分野で生体において薬物がどのように働くのかを示す用語で、吸収(Absorption)、分布( Distribution)、代謝(Metabolism)、排泄( Excretion)の頭文字をとった略語です。場合によっては、薬物のコーティング剤や賦形剤からの解放(Liberation)および/または毒性( Toxicity )も考慮されて、LADME、ADMET、またはLADMETと略されることもあります。
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