
端的に言えばオムニバスの意味は「映画などでいくつかの短編を集めて一つの作品にしたもの」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
国文学専攻の大学を卒業し、日本語教師の資格を持つasukaを呼んです。一緒に「オムニバス」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/asuka
国文学専攻の大学を卒業。日本文学や日本語学を学ぶうちに、言葉が持つ意味の奥深さに魅了され、在学中に日本語教師の養成講座を修了する。これまで学んだこと、経験を活かし丁寧に解説していく。
「オムニバス」の意味や語源・使い方まとめ

image by iStockphoto
「オムニバス」という言葉を聞いてどこかで聞いたり見たりした覚えはありますか。私は本屋さんで小説を探していた時本の表紙に「オムニバス」と書かれたものを見た記憶があります。この記事では「オムニバス」について例文を用いながら説明していきますので、最後までお付き合いいただけると嬉しいです!
「オムニバス」の意味は?
「オムニバス」と国語辞典を使用して調べると次のような記述がありました。
乗合自動車の意から映画・演劇・文学などでいくつかの独立した短編を集め、全体として一つの作品となるように構成したもの。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「オムニバス」
「オムニバス」とは上記に記した通り「短編を集めて一つの作品にしたもの」です。辞書の表示からも分かる通り「オムニバス」の対象は映画や文学にとどまらず音楽やドラマなど様々なものがあります。
「オムニバス」の語源は?

image by iStockphoto
次に「オムニバス」の語源を確認しておきましょう。日本で使用されているカタカナ表記の「オムニバス」はラテン語で「全ての人のために」を意味する「omnibus(オムニバス)」が由来となっていて、そこから派生して乗合馬車の意味も加わったと考えられているようです。これがルーツとなり英語の「omnibus(オムニバス)」を名詞として使用すると「乗合自動車」や「乗合バス」を意味することになり、また形容詞として使用すると「多くのものを包括する」という意味になります。ちなみに「包括」とは「ほうかつ」と読み「一つに取りまとめること」です。日本語の「オムニバス」と英語の「omnibus」では使い方が少し異なる場合があるので、それぞれの文脈を読み取ることが重要だといえるでしょう。
\次のページで「「オムニバス」の使い方・例文」を解説!/