その2「先般」
「先般」は「せんぱん」と読み、「今日から少し前のころ、この間」という意味を持った「先日」の類義語です。意味に違いはありませんが、ニュアンスや使われる場面がやや「先日」と異なるので注意しましょう。
「先般」も「先日」も過去のある日を示す表現ですが、「先般」は「過去のある日にあった出来事」に焦点が当たっているのに対し、「先日」は「過去の日にち」の方に焦点が当たっています。また、「先般」はビジネス文書など、「先日」と比べると堅い場面や公式な場面で書き言葉として使うことが多いです。
たとえば、「先般幕張メッセで開催された展覧会で、我が社の製品が審査員の方から高評価をいただいた」のように使います。
その3「過日」
「過日」は「かじつ」と読み、「過ぎ去ったある日」という意味を持った「先日」の類義語です。
「先日」との違いは、「先日」は「2日前~約1か月程度前の日」といった比較的近い過去を表すのに対し、「過日」の場合は、比較的近い過去を表す場合も、遠い過去を表す場合にも使用できます。
たとえば「過日は弊社主催のパーティーにお越しいただきありがとうございます」の場合、パーティーがあったのは1週間前かもしれませんし、1年前かもしれません。
よって、近い過去を表す場合は、「先日」や「先ごろ」、「先般」を使うことが多いですね。
「先日」の対義語は?
「先日」の対義語は「後日」です。こちらも、一緒に意味や使い方を確認していきましょう。
「後日」
「後日」は「その日よりも後の日、話題の出来事よりも後の日」という意味を持った言葉です。「先日」は過去を表していましたが、「後日」は(話題の日より)未来を表しています。
たとえば、「後日資料をお送りします」は、「今日より後の日に資料を送ります」ということです。
また、「家の鍵を失くしてしまったが、後日になって見つかった」の場合、「鍵を失くした日より後の日に鍵が見つかった」という意味になります。
「the other day」
「the other day」は「先日」と同様、「さほど遠くない過去のある日のこと」を漠然とあいまいに指し示す時に使用します。具体的な「○日前までがthe other day」というルールは「先日」と同じくありません。個人や文脈によって期間が変化するのも「先日」と同じですね。
たとえば、以下のように使用します。
\次のページで「「先日」を使いこなそう」を解説!/