

「邁進」はなんとなくだが、「がんばって進んでいく」って意味で使われている言葉だよな。俺は見た・聞いたときのイメージで意味を掴んだ気になっているが、本当はどうなのかわからないとモヤモヤするよな。しかも「邁進」はただ闇雲に進んでいくって意味ではないらしい。
今回は石橋をたたいて渡るタイプのライターであるぷーやんを呼んだ。「邁進」できない自分を嘆いているらしいが、自分の性格とあべこべだからこそ語れることも多いだろう。それじゃあ「邁進」の意味と使われ方について、説明してもらおうか。
- まずは「邁進」の意味をみてみよう!
- 国語辞典での「邁進」
- 「邁進」の使い方の例文をご紹介
- 「勇往」をつけて四字熟語にも!
- 「邁進」の類義語はなにがある?
- 「猛進」:勢い激しく突き進むこと
- 「専心」:一つのことを集中して行うこと
- 「精進」:一つのことに精神を集中して励むこと
- 「邁進」の英語訳は?
- 「push forward」:グイグイ進む
- 「strive」:邁進する・懸命に努力する
- 「be devoted to」:専念する・邁進する
- 「邁進」の極致:ノイマンの人生
- 20世紀の天才科学者「ノイマン」
- アメリカ軍への協力
- 『マンハッタン計画』への参加
- 理想への邁進と倫理
- 邁進中にもときには振り返りを
この記事の目次

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/ぷーやん
webライター歴6年。鍛えられた語彙と文章力は本業でも発揮され、社内ルールの書き換え担当に。極度の慎重派で、「邁進」できる強さに憧れている。
国語辞典での「邁進」
「邁進」は辞書では次のように書かれています。
[名](スル)恐れることなく突き進むこと。「学問に―する」「勇往―」
出典:デジタル大辞泉(小学館) 「邁進」
冒頭で桜木先生が仰っていたような「がんばる」という意味は含まれていませんが、「恐れることなく突き進む」とあるように、強い勢いをもってやり続けるというニュアンスがありますね。
「邁進」の使い方の例文をご紹介
言葉を上手に使うためには、使い方の例文をたくさんみることが近道。そこで次に、「邁進」を使った例文をご紹介します。
1.将来は多くの人を救える医師になりたいと思った。大学の医学部合格の難易度は生半可なものではないので、今日からずっと夢に向かって邁進していくつもりだ。
2.今日からこちらの部署に配属されました。1日でも早く皆様と肩を並べて仕事ができるよう、日々邁進する所存です。
3.この試合に勝てば念願の全国制覇だ。毎日血反吐が出るまで練習に邁進してきたのは、今日の勝利のためだ。
例文1と2は、これから目標に向かっていくことを宣言しています。特に例文1のように夢を追いかけることは、「本当にこの道を目指すことが自分にとっていいのか?」「このやり方で大丈夫なのか?」と不安がつきまとうもの。もしも結果として目標にたどり着けなかったとしても、その過程で『やり抜いた経験』は人生の糧になるでしょう。
例文3はこれまでを振り返ってのセリフですね。「自分は邁進してきたんだ」と誇れるならば、すでになにかを得られているのではないかと、筆者は思います。
「勇往」をつけて四字熟語にも!
「邁進」の先頭に「勇往」を付けると、「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」という四字熟語に。その意味は「目標をめざして勇ましく、わきめもふらず前進すること」。「邁進」の意味をさらに強調したような言葉です。
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「邁進」には頑張るっていう、忍耐するような意味は含まれていないのか。ここまで「邁進」について辞書の記載を解説してもらった。しかしその意味の把握をもっと強固なものにするためには、もう少し補完的な説明がほしいな。
「専心」:一つのことを集中して行うこと
「専心」は一つのことにひたすら向かっていくという点で、「邁進」と共通した意味を持ちます。「ほかのことを考えない」というニュアンスがあるところが、「邁進」との違いです。
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「精進」:一つのことに精神を集中して励むこと
ある目標に向かうという意味は、「精進」も「邁進」も同じ。しかし「邁進」が「どんどんと進んでいくこと」という意味合いが強いのに対し、「精進」は「努力すること・頑張ること」を含意します。
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