
端的に言えば当方の意味は「私達」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
編集経験もあり、情報誌系のライターを10年経験したコトバアソビを呼んです。一緒に「当方」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/コトバアソビ
当方は伺い知りませんと顧客に連発をして、契約を打ち切られたライター。今回は「当方」について分かりやすく解説をする。趣味は猫写真を撮影すること。
「当方」の意味は?
「当方」には、次のような意味があります。
1.自分の属している方。
2.自分の方。
3.こちら。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「当方」
当方とは、属している私側というビジネス用語です。主に弊社や私の替わりとして使います。ただし使い道は、注意が必要です。とくにこちらの代用では使いますが、私のように一人称では使いません。
大抵は会社の総称をいい表す言葉で、とくに弊社の代用の場合には、社長の決裁が抜きの場合に使います。当方は社命にて動いている場合や上司からの意向の場合、弊社と用いてください。ただし顧客先には窺い知れないことなので、どちらを用いるか迷ったときは当方と使っておくほうがトラブルを防止します。
しかし当然ながら顧客先に対して正式の用いる文章では、失礼に当たりますね。
当方は連絡のときや簡易伝達のときによく用います。会社の総意ではないけれどもこちら側としてはいう意味です。
「当方」の語源は?
次に「当方」の語源を確認しておきましょう。
当方という文字は「当」と「方」に分けられます。「当」は当てることを意味し、今でいう宝くじゲームを指し示しました。当選をした人は、自分を指差し「私?私?」といいます。
この時に自分を指差す動作から「当方」と使われるようになりました。「方」についてはあっちと指差したことです。「私の方向を指差した」動作からビジネス用語の一部として派生をしました。はっきりと決裁がわからない自分たち側として使われます。平社員が使うことは多く、少しへりくだった印象を受ける言葉です。
「当方」の使い方・例文
「当方」の使い方を例文に習いみていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.当方の意見としては、この案件は一度持ち帰り、上司と相談をしたいと思います。
2.当方はこう思いますが、先方は納得行かないようです。
3.事業説明会にご参加の皆様からのご質問は当方にて確実に責任者へと届けます。ただ当方においてこの事例に関する責任は負いかねますので、ご了承いただけますと幸いと存じます。
実例をみてみると、ビジネスシーンでとくに使われて乱発をされています。使いやすい理由として責任を負わない言葉かつ、自分という表現ではありながら団体を的確に示す言葉だからです。使われすぎての誤用が目立ちます。
しかしながらどのように諭すのかは、少し難しく受け取った相手は迷っていると聞きますね。当方と当社、弊社との的確な使い分けは、ミスをしたくないビジネスの使い分けです。少なくても決裁の責任を得ているような形では弊社と使うべきでしょう。
当方と使う場合には、自分の見解いい表すときで、自分と使うのがためらわれるときに代用をする言葉です。
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